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公開日:2023/04/01  

鋭利な輝きを放つ!近世ヨーロッパの代表的な刀剣たちを紹介!


近世ヨーロッパでは、どのような刀剣が使用されていたのでしょうか?日本人には馴染みが少ないですし、想像できませんよね。そこで本記事では、近世ヨーロッパを代表する刀剣とその特徴について詳しく紹介します。名前が広く知れ渡っている物からマイナーな物まで紹介するので、昔の武器に興味がある方はぜひ参考にしてください。

優雅な細剣「レイピア」

レイピアは、大半の方が剣に抱いている印象と比べて、圧倒的に細身な刀身をしていることが特徴の剣です。16~17世紀ごろに護身用・決闘用として利用されていました。平均的な長さは1.2メートルほどで、重さは約1~1.3キロです。刃がついているタイプとついていないタイプ、片刃のタイプが存在します。一見軽そうに見えますが、実はしっかりと重みがあり丈夫です。

使い方

基本的な使い方は、突き刺す形で使用します。突き刺す形式での利用が基本のため、両刃のタイプもありますが、一般的な剣のように両面に刃がついておらず、切り裂く攻撃が行えないタイプも存在します。

フェンシングの剣ではない

レイピアとフェンシングで利用されている剣は、見た目がそっくりなことからフェンシングの剣という印象を抱いている方が多いですが、実はレイピアはフェンシングに使用する剣ではありません。そのため、フェンシングでは剣がしなりますが、レイピアの刃は固く、突き刺してもしなることはありません。

ファッションとして流行した「スモールソード」

スモールソードは、片手で扱えるほど軽量でレイピアのような見た目の剣です。17世紀半ばから18世紀にかけて人気が高く、決闘用やファッション用、装身具として平民から貴族まで幅広い人々に愛用されていました。

長さは約50~60センチで、実用性を考えた使い勝手のよいサイズ感となっています。貴族がファッション用に愛用する物には、宝石などで装飾が施されており、ドレスソードと呼ばれていました。

起源

見た目がそっくりなことからもわかる通り、起源はレイピアです。サイズが小さく改よされており、それに伴い扱いやすくなっています。

現代の利用方法

現代の戦場ではスモールソードが利用されることはなくなりました。しかし練習刀であるフルーレはフェンシングというスポーツで現代でも利用されています。フェンシングはオリンピックでも採用されているスポーツのため、一度は目にしたことがある方が多いのではないでしょうか?

画期的な武器「銃剣」

銃剣は、名前の通り銃口にナイフのような刃物が取りつけられている銃です。普通の銃として弾丸を発射し攻撃するだけでなく、銃口の刃物で槍のように突き刺し攻撃を行うこともできます。登場した初期のことには、ナイフを取りつけることで銃弾が発射できなくなってしまうという重大な課題を抱えていましたが、その課題は早々に解決され、ナイフがついている状態でも銃弾が発射できるタイプが登場しました。

長さや重さに明確な規定はなく、銃と刃物がくっついているタイプから取り外しが可能なタイプなどさまざまな銃剣が存在します。現代では銃火器の発達により戦場で使われることがなくなりました。

騎兵用の剣「バックソード」

バックソードは、西ヨーロッパの刀の1種で、主に騎兵に使用されていました。見た目はよくある剣というようなデザインをしており、片刃タイプと両刃タイプが存在します。刀の1種とはいっても、日本の刀とは柄の部分が大きく違い、グリップ部分に指を保護する籠状の装飾があります。長さは1メートルほどで、重さは約1~1.3キロです。名前は、流行した時代のほかの剣と比較して、分厚い峰が由来といわれています。

狩猟に使われた「ハンティングソード」

ハンティングソードは、名前からもわかる通りほかの剣とは違い狩猟の際に使用されていた剣です。登場初期は貴族の嗜みである狩猟の際に利用されていましたが、戦争同様に銃火器が流通するようになると狩猟においても銃火器が利用されるようになったため、段々と利用されなくなっていきました。もっとも流行したのは狩猟に利用されなくなった後の17世紀から18世紀にかけてで、貴族を中心に装飾品として流行しました。

狩猟に利用されなくなった後で流行したのには、剣が貴族の地位を証明するアイテムの1つとなったことが理由にあります。現代でもお金持ちはブランド品や高級車に乗ることで自分の財力をそれとなく示すように、ハンティングソードが大流行した当時のお金持ちはオリジナルの高価な装飾を施した剣を腰に携えることで財力や社会的地位の高さを周りに示していました。

まとめ

本記事では、近世ヨーロッパを代表する刀剣を紹介しました。いかがだったでしょうか?本記事で紹介した中ではレイピアがもっとも名が知れ渡っていることかと思いますが、調べてみると意外と沢山の種類が存在することがわかりました。日本では剣を身につける文化がないため想像もできませんが、ヨーロッパには正装を着用する際に腰に剣を携えていた時代もあるようです。ひとくくりに剣と表現しても調べてみるとヨーロッパだけでもかなりの種類が出回っており、刀剣の世界は奥が深いことがわかります。興味がある方は、ぜひほかの剣についての記事もチェックしてみてください。本記事が刀剣に興味を持っている方に役立てば幸いです。

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