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公開日:2019/02/15  

日本刀の納め方のコツとは?

外国人観光客が年々増えている日本ですが、伝統ある文化なども含め、改めて歴史の古いものが注目されています。

そのひとつが日本刀になり、扱いや納め方などを知って美術品として興味を持ち始める人が出てきています。

 

歴史では実戦で磨かれてきました

日本刀の歴史から見ると、平安時代の中頃に直刀から反りのある湾刀に変っていったとされています。

それ以前は、他の大陸より持ってこられた上古刀という大陸様式の直刀です。

そのため昔は合戦をするための道具という位置づけがなされていたのもあり、その経験によってより実用的な武器として進化をしてきたといえます。

昔の合戦といえば何日も続く戦いになることはもちろん、1ヶ月に及ぶ戦いなどもありました。

そのためにいかに移動をするときに軽い武器にするのか、武具や防具などは基本のど真ん中にあり、中には農民にも与えて国を守ったとされています。

刀の凄いところは時代によって形状も変り、作り手の想いと使用する側の利害関係が成り立って存在していたもので、名刀となると唯一無二ともなる存在です。

時代劇などで見ることが多いので、おおよその形や大きさは想像できるものの本物を見ると、やはり歴史の爪痕を感じざる得ないものになります。

特に扱いなどにおいては、劇中でスッと刀を抜くシーンなどがありますが、こちらもどうして簡単に出来るものでもなく、素人ではもたもたとしてしまい、その間に相手に斬られるのではないかという具合になってしまいます。

しっかりと、刀を抜いて相手の攻撃に備えることがいかに難しいかは、抜くときよりも納めるときのほうが難しいともいわれているからです。

 

スムーズな流れが一流を作ります

日本刀を納めるにはコツがあり、流れとしては抜くときの反対になるとイメージするとわかりやすいです。

戦い終わった後に納め方として、刀を右手に持って左腰に鞘を携えている状態になっていますが、このときに慌ててはいけません。

ゆっくりと流れるように納めることができると、刀の扱いに慣れている強者とも捉えられますし、何よりも所作を綺麗にすることで戦闘の妙があるといってもいいくらいです。

左手で刀を入れる鞘を掴み固定しますが、このときに強く握ってはいけないのと顔や目線も向けないようにします。

気をつけたいのは、右手に持っている刀の刃を上に向け峰を下にするということで、この形ができて初めて入れることができるようになります。

鯉口といわれる刀の入り口を左手で握り、親指の付け根に先端を乗せるようにしますので、切れ味が鋭い刀だと怖い感じです。

そして、鞘を引いて親指をうまくあわせて鯉口に刀を入れていくことになり、その一連の所作をすることで扱いが完了するといえます。

何よりも肝心なのは感覚を掴むということで、目で追っていたり指先で確認したりすることは未熟な証だとされています。

日本刀を扱うのにそれくらいできないと恥ずかしいと昔の武士は考えていたわけですから、スムーズにできるまで稽古をこなしたと考えられます。

もちろん時代劇では殺傷できないものですが、綺麗にスムーズに扱っていますので、簡単に見えてもあれもかなり練習をして見せるように努力をしているからです。

 

流派もありますし包丁なども人気です

現代で刀を納める動作を納刀といいますが、道場などで習っていくには流派によって違いがあります

戦乱の世が去っていき戦のない世の中になったことによって、より剣術というのは一般的に使われなくなりました。

反対に鉄砲などがたくさん貿易によって入ってきたり、模倣して自国製で作るようになったことも刀社会が廃れていった要因です。

しかし、太平洋戦争でも兵士となった人は、銃剣道を習ったりして刀の取り扱いをしてきた背景もあります。

また日本人の生活では包丁は欠かせないものですから、刃物は刀と同じように使われることが多くなっている日本文化のひとつになります。

そのために外国人が刀のみならず包丁に魅せられて、弟子入りしたいという人が出てきているのも時代の流れだといえます。

日本人としての心がある家庭では、先祖代々の名刀をもっているところもありますし、自宅の蔵を整理してみたら刀などのお宝がでてきたという話もあります。

興味のある人はまず扱い方や納め方を知って、どのような意味を持ってここまで来ているのかを知ると、ご先祖様の当時の考え方などを想像できるといえます。

 

日本刀は歴史を見ても、合戦などの実戦で新しく磨かれてきたといっても過言ではありません。

そのために納め方などを練習しておくとスムーズに戦いができるようになり、綺麗な所作によってより強さを見出すことができるものでした。

今では流派がありますので、その違いが多少はありますが、習いたい人は修行をするように習うことができます。

自宅を整理していると蔵から出てくることもあるために、ご先祖様の魂や当時の暮らしぶりを考えることができます。

日本古来の次代を担ってきた刀ですから、これからも世界に発信していくことは素晴らしいです。

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