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公開日:2020/05/01  

今でも刀匠になることは可能なのか

日本刀は戦うための武器としてだけではなく、鑑賞用としても魅力のある存在です。現代では刀が作られていないようなイメージがありますが、実際には刀鍛冶によっていろいろな刀が作られています。刀匠になるには修行などが必要になるので、どのような行動を取ればいいのかを事前に知っておくのが大切です。

修行をしなければ作刀の承認が出されない

日本刀は昔から日本で親しまれている存在で、昔は実際に戦うときなどに使用されたことがありましたが、現代ではしっかり許可を得ている人だけが所持を許されており、鑑賞用として利用するのがメインになってきます。昔は刀鍛冶の仕事はとても重要な仕事だったので、多くの場所で刀が作られており、いろいろ流派が誕生したりもしましたが、現代では多くの人が所有するような商品ではないので、刀を作れる場所も少なくなっています。

また刀は所有するのが難しい特徴からも分かるように、銃刀法違反などに該当する危険な武器としての特徴もありますから、誰でも気軽に作れる訳ではありません。仮に許可を得ていない人が勝手に刀を作るような行為をすれば、犯罪に問われてしまいますから、逮捕されるリスクもあります。

そのため正規のルートで刀を作る必要がありますが、そのためには既に資格を持っている刀鍛冶の所で最低でも5年以上は修行が必要です。刀は美しさだけでなく、危険も伴いますから、職人からしっかり基礎などを学ぶのが大切なのです。

5年以上の修行を終えれば、次に文化庁が主催する美術刀剣刀匠技術保存研修会に参加をして課題を修了することが求められます。研修会への参加は修行期間が4年を経過した段階で認められるので、5年を待たずに参加はできます。

しかし研修会はただ参加をすれば資格を得られるのでなく、作刀に関する技術や知識を豊富に持っていないと修了することはできないので、修行期間を無駄にせずにしっかり基礎的な技量を手に入れておくのが重要です。研修会を修了し、5年の修行を経れば、刀匠になることができるので、自分のこだわりを持った刀を作れるようになります。

修行をする入門先を探すのが難しい

刀鍛冶の仕事に就くには修行が必要ですが、修行を受け入れてくれる刀鍛冶を探す必要があります。一昔前であれば刀鍛冶は高収入を得られる仕事でしたが、現代では作られた刀が飛ぶように売れていくような環境ではないので、利益の確保が難しい刀鍛冶も少なくありません。

金銭的に余裕がない所は弟子を受け入れる余裕もありませんし、そもそも弟子に教えられるような環境が整っていないことが考えられます。そのため入門できる場所が少ないので修行を開始するのが難しい特徴がありますが、入門志望者向けの研修会を開いている組織なども存在するので、個人的に弟子入りしたい場所が見つけられない場合はそのような組織を利用するのも選択肢の一つです。

独自の研修会などを用意している所であれば、弟子として体験入門ができるサービスなども用意されているので、実際に修行したときにどのような感じになるのかを確かめたい人には嬉しいサービスになります。

仮に研修会などに参加をしても弟子入りをするには入門先の刀鍛冶に受け入れて貰う必要があるので、最終的には本人のやる気などが問われますから、各自でなぜ刀を作りたいのかを入門先に丁寧に説明するのが大切です。

基本的な勉強を事前にしておくべき

入門先を探すのも重要になりますが、自分が好きな刀を作っている流派の存在や作風などについて勉強をしておくのも大切です。入門先に弟子入りをするときに流派について理解していないと受け入れてくれない可能性が高くなりますから、最初の勉強は独学でする必要があります。

展示会や鑑賞会などのイベントが開催されることもあるので、いきなり弟子入りを目指すよりは、展示会などに通って刀の知識を深めていくのが大切です。また実際に弟子入りをしたときに住み込みで指導してくれる所は少ないので、各自で修行先に通いやすい場所に住まいを確保する必要がありますし、家賃や食費などは弟子の自己負担になってしまうケースも多いですから、事前に安心して修行をするための資金を用意しておくのが重要です。

また週末だけ修行をするような状態を5年続けても研修会に参加する資格は得られないので、1日8時間を週5日程度は継続して修行をすることが求められますから、平日はバイトをして週末だけ修行をするような状態では刀匠の資格を得るのは非常に難しいです。

 

日本刀を作りたいときに刀鍛冶の仕事に就く必要がありますが、刀匠の資格を得ていない人は刀を作ることができません。資格を得るには刀鍛冶の所で最低でも5年は修行する必要があり、さらに文化庁が用意している研修会に参加して課題を修了していくことが求められます。

研修会への参加自体は修行期間が4年以上になれば参加資格を得られますが、修行のトータル期間が5年は必要になるので、4年目で研修会を修了しても修行は続けなければいけません。

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