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公開日:2019/12/15  

刃こぼれしてしまっている日本刀でも買い取ってもらえる?

骨董品の中で需要が高まっているのが日本刀です。日本刀は鉄と鋼を組み合わされてできた玉鋼を、何度も熱して打つことによって剣にしたものです。日本刀を飾るだけで武士社会だった日本建築を演出するのに効果的なので需要が伸びているのですが、ただ実際に買取をする際には注意点があるので紹介します。

構造上衝撃に弱い性質がある

日本刀を買取する際の一番の注意点は、当然ながら品質の重要性です。業者にとっては、第3者に譲り渡すために高品質のものを渡したいと思うのは当然です。そのためどんなに国内外で高評価を受けている品目でも、状態が悪ければ買取してもらえない場合があります。

特に日本刀において注意してほしいのが、刀身が欠けてしまう刃こぼれをしたときです。玉鋼は鉄と鋼を高温の熱で熱して組み合わせたもので、2つの素材がお互いの足りない部分を補うことによって鉄は酸化に弱いのを鋼が守りそして鋼は硬度がないのを鉄が代わりを果たすという形になります。

そのため玉鋼はサビに強く頑丈なのですが、その玉鋼を剣にするために何度も熱して薄くし細長い形状にします。細長い形状にしても割れないのが玉鋼の恩恵なのですが、この形状にしたことでどうしても刃先は弱くなってしまうのです。

切るときには、一点に衝撃が加えられないように先端から手で持つ方向に刃の全体を使ってそぎ落とす形になります。そのため一点に強い衝撃が加えられると、その衝撃に耐えきれずに刃こぼれをしてしまうのです。

刃こぼれをしても買い取ってもらえる場合がある

刃こぼれをしてしまった場合でも日本刀は買い取ってもらえるのかについては、刀身の状態と業者の条件によって変わります。投信の状態というのは、実は刃こぼれは経年劣化をしてしまえば起こりうるものと考えられています。

そのため製造する業者では、この刃こぼれをしても大丈夫という許容範囲が決められています。その許容範囲であれば、刃こぼれをしても研ぎ石で丹念に研ぐことができれば元の状態に戻すことができるのです。そのため業者もこの許容範囲を知っているので、刃こぼれをした日本刀を鑑定してみて研げば元の状態に戻るのであればある程度金額は落ちてしまいますが引き取ってもらえます。

その許容範囲を超えてしまった場合はどうなるのかというと、業者にとっては第3者に譲り渡すために高品質のものを渡すのが目的なので許容範囲を超えてしまったものは目的を果たせなくなるのです。そのため鑑定をしてみて、あまりにも許容範囲を超えている場合には残念ながら買取をしてもらえない場合があります。

許容範囲を超えた日本刀でも方法がある

許容範囲を超えてしまった日本刀の買取はできないといいましたが、これはあくまで8割の状態の日本刀を骨董品や美術品として用いることを念頭に置いた場合です。8割以下の場合では買取をしてもらえないのかというと、実は引き取ってもらえる2つの方法があります。

一つ目の方法は、許容範囲を超えてしまった刀身を復元する方法になります。何度も言うように日本刀は玉鋼を1000度以上の高温で作られたものなので、溶かした玉鋼を使えば許容範囲を超えても再び同じ状態にできる可能性があるのです。ただしこれはあくまで復元であり、業者にとってはきれいな状態といっても模造刀と変わらない扱いになるので大幅減額は避けられないです。

さらに復元にも独特の技術が必要であり、実際に復元に出すと高額の請求がなされる場合があります。もし請求された額が買取額を超えてしまった場合には損になってしまうので、必ず実行する前に双方に見積もりを取って金額を算出してもらう必要があります。

もし金額を超えてしまっている場合には、別に方法を模索する必要があります。それは刀として売るのではなく、再生可能素材として引き取ってもらうという形です。刀としての役割を終えているといっても、その使われている玉鋼自体の価値が変わるわけではないです。

そこで刀ではなく玉鋼の売買として扱うことによって、買取してもらえる可能性は十分にあります。玉鋼だけを対象にすることによって、引き取ったもらった後は分解されます。分解された後は再生可能素材として、再び刀として打ち直されるか料理人がこぞって使う切れ味抜群の包丁として再生されるというわけです。

 

ネットの普及によって手軽な情報交換ができるようになったことが、日本の文化が世界に発信して興味を持ってもらえるようになった理由になります。そこで海外でも日本建築を建てられるスポットができるようになっており、その建築の装飾品として骨董品が人気になっているのです。買取に出す場合だと、やはり状態によっては引き取ってもらえない場合があります。

そのため実際に行動に移すときには、まず鑑定をしてもらって状態を見極めることがから始めます。状態を見極めて刃こぼれが対応不可な場合には、無理をせずに再生可能素材として用いることを考えたほうが無難です。研げば問題ないレベルであれば、いろいろな業者に赴いて査定額を提出してもらうのが重要です。企業によって査定するポイントが違うので、実際に算出される金額に差が生まれることから最良のポイントを見つけるのがコツになります。

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