日本刀の買取業者は、刀以外にはどんな物を買い取ってくれるのでしょうか。刀剣にはさまざまな種類があり、買取業者は太刀や脇差、槍なども幅広く買い取ってくれることで有名です。
ただ、伝統的な武具にまつわるものは他にもいろいろとあります。刀剣ではないけれど古いものがあるという場合に、どんな物なら買い取ってもらえるのか解説します。
刀装具は高く買い取ってもらえる場合がある
日本刀の買取業者の中には、刀剣類だけでなく刀装具や武具・甲冑なども買い取ってくれるところがあります。刀装具というのはなかなか聞きなれない言葉かもしれませんが、鍔（つば）などの拵（こしらえ）や目貫（めぬき）のほか、笄（こうがい）なども刀装具に含まれます。
刀に付随する部品は数々あり、刀身を収める鞘や、茎（なかご）を入れる柄（つか）などにも当時のさまざまな工夫があります。刀剣本体そのものでなくても、時代や名工の手によるものであれば十分価値が認められる場合も多いですし、あきらめる前に買取品目にあるかどうか確認してみると良いでしょう。
刀装具で価値がつきやすいのは、名工によるもののほかにも万国博覧会に出品したものや、精巧な細工が施されているデザイン性の高いものなどが該当します。素晴らしい美術作品には目を奪われますが、刀装具にも同じように目を奪う作品が少なくありません。
当然、銘が入っていれば評価が高くなる傾向にありますが、例え無銘であっても良い仕事が施されていれば高額査定も期待できるでしょう。由来がしっかりしているものや、共箱（ともばこ）などの付属品がそろっていると評価されやすくなります。
武具・甲冑は高値で買い取ってもらえることもある
日本刀の鍛造と時代を同じくする武具や甲冑も、業者に買い取ってもらえる場合が多いです。誰もが知る鎧や兜などのほか、火縄や古式などが武具に該当します。
実は骨董品として武具は非常に高い需要があり、人気のため高価買取が期待されるジャンルでもあります。他にはない独特の形状や素材で作られており、歴史や時代を肌で感じることができる武具は、決して武具のマニアだけでなく広く世界中で骨董ファンを魅了する品目です。
基本的には昔の戦で身に着けた武器や防具全般が該当し、軍旗や軍配団扇などにも高値がつくことがあります。武具も時代によりどんどん進化しているため、衝撃を和らげる工夫があったり、防具なのに攻撃手段を持っていたりするものもあり、非常に多彩なのが魅力と言われています。
サイズや素材も時代によって厳選されていますが、実戦で使用されるものが多いため、時代が古いものがきれいな状態で出て来ることは非常に稀です。希少性が高く現在も研究が進められているジャンルなので、ひとつだけでも高い価格を有することが多いでしょう。
もし、武具または武具らしきものが見つかった場合は、専門知識のある買取店でしっかり鑑定してもらうことをおすすめします。
刀装具や武具・甲冑も価値ある美術品
刀は現在でも居合などがおこなわれていて、刀装具は実用品としても流通しています。ただ、骨董品や美術品と言われるものは古いものでも非常に高い芸術性があり、名工の技が光る逸品です。
特に鍔は非常に人気があり、良いものであれば高値で買い取る業者はたくさんあります。鍔は刀を握る手を守る部品ですが、無骨なものもあれば赤銅で作られたものまで、素材も意匠も実にさまざまで見ごたえがあります。奥が深く、鍔だけを収集しているコレクターも多いですから、是非手元にあれば一度鑑定に出してみると良いでしょう。
もちろん、自分でコレクションするのであれば、鑑定書がついていることは大前提としても、本当に気に入る好みの逸品を探しましょう。甲冑には長い歴史がありますが、現存しているものが非常に少なく、ほとんど市場には出回っていません。
鎌倉時代以前のものは国の重要文化財に指定されているほどで、度重なる戦の内にそのほとんどが消失してしまった古美術品です。室町時代から江戸時代のものは比較的見つかることもありますが、高値がつく甲冑としては、その時代の等身大のもので、保存状態が良好なものです。
中には威し糸や漆塗が残っていたり、金工が残っていたりするものもありますので、是非一度鑑定に出してみてください。
日本刀の買取業者は、さまざまある刀剣はもちろん、刀剣本体ではなく刀装具や武具・甲冑なども買い取ってくれるところが少なくありません。刀装具にはいろいろな種類がありますが、鍔や鞘などの拵などあらゆるものを買い取ってくれますので、一度鑑定に出してみるのがおすすめです。
武具は鎧や兜のほか、火縄などの武器も含まれます。甲冑はなかなか現存するものは少ないですが、もし手元に見つかったような場合は、是非鑑定を受けてみてください。
たったひとつの部品に見えても、手の良いものやデザイン性の高いもの、仕事の良いものなどは驚くような高値がつく場合もあります。鍔や武具のコレクターは日本だけでなく世界中にいますので、是非小さなものでも買取にトライしてみてください。