手入れができない、生前整理で処分しておきたいなど、日本刀を売却したい理由はさまざまです。日本刀を売却するなら、より高値で買い取ってもらいたいものでしょう。そこでこの記事では、初めて日本刀を売却する際に確認しておきたいこと、日本刀を高値で買い取ってもらう方法について紹介しましょう。日本刀を売却する際の参考にしてください。
日本刀を売る前に確認しておくべき点
日本刀を売却する前に確認しておくべきこと、売却時に用意しておくべき物を紹介しましょう。
銃砲刀剣類登録証の有無
まず、売却したいと考えている日本刀に「銃砲刀剣類登録証」があるかを確認してください。登録証は、鉄砲刀剣類所持取締法で刀と一緒に保管することが法律で定められています。この登録証がない刀は、銃刀法違反で所持することも売却することもできません。
しかし、最近になって家に日本刀があることを知った、相続して代々受け継いできたという場合は、登録証がないという可能性も考えられます。このような場合には罪に問われることはないので、速やかに警察に連絡し、登録証の再交付または新規発行手続きを行ってください。
また、登録証があったとしても名義が異なる場合もあるので、その際には各都道府県の教育委員会で「所有者変更手続」を行いましょう。日本刀は銃刀法第17条により、所有者が変更した場合に所有者変更手続を行うことが義務付けられています。名義が異なる場合は売却できないので注意してください。
鑑定証の確認
登録証と共に鑑定証が付いているか確認しましょう。鑑定証は品質や時代、刀工などによって「保存刀剣」「特別保存刀剣」「重要刀剣」「特別重要刀剣」の4つにランク分けされています。
保存刀剣が最も低く、特別重要刀剣が最も高いランクです。鑑定賞があることによって刀剣の価値が裏付けされ、売却額で大きな差が生まれるので、所有している際は売却時に必ず用意しましょう。
日本刀を高く買い取ってもらうためのポイント
日本刀を売却するなら高値で売りたいですよね。ここでは日本刀を高く買い取ってもらうためのポイントを紹介します。
付属品と一緒に売却する
売却する際には、必ず「付属品」がついているか確認しておきましょう。付属品とは拵(こしらえ)、鍔(つば)、刀箱などのことです。付属品がそろっていた場合には、高額買取が期待できます。
保存状態が悪くなる前に売却する
日本刀を手入れすることなくそのまま放置していると、錆(さび)がひどくなり高値で買い取ってもらえなくなってしまいます。また錆は素人では簡単に取ることができず、下手に触れてしまうと価値が下がってしまう恐れがあるのです。保存状態が悪くなる前に、できるだけ早く売却することをおすすめします。
専門店に買取を依頼する
日本刀は骨董品買取業者や遺品整理業者でも売却できますが、刀の価値に見合った価格で売却したい場合は、専門の刀剣評価鑑定士が在籍している刀剣商に買取を依頼するとよいでしょう。
また、店舗によっては「直接買取」と「刀剣オークションに代理出店して買取」を選ぶことができます。「刀剣オークション」では日本中の刀剣好きが集まるため、より客観的に自分の売却したい刀の価値を知ることができるのです。
日本刀の売却先
日本刀を売却する準備は整いましたが、一体どこで売却できるのでしょうか。日本刀を買い取ってもらえる売却先について紹介しましょう。
刀剣専門店
刀剣を専門で取り扱っている店舗であれば、高額での買取が期待できます。専門店であれば、専門の刀剣評価鑑定士がいるので、正確に刀の価値を査定してもらえるでしょう。しかし、刀剣の専門店となるとその数は限られてくるので、近隣に刀剣専門店があるか調べ、買取に対応しているか確認しましょう。
ネットオークション
ネットオークションでは店舗まで日本刀を持ち運ぶ手間がなく、自宅で手軽に取引できます。しかし、取引相手が刀剣専門のプロとは限らないため、正当な価格での買取額が提示されるわけではありません。また個人間での取引で、トラブルが発生する恐れもあるので利用する際には注意が必要です。
刀剣買取専門業者
刀剣買取を専門に取り扱っている業者に、刀を買い取ってもらう方法が一番確実といえるでしょう。日本刀の買取に精通したプロによる査定が行われるため、買取相場や市場などさまざまな要因を加味したうえで正確な買取価格を提示してくれます。刀剣買取には宅配買取・出張買取・持ち込み買取の3つの買取方法があるので、自分にあった方法を選択し、刀剣を買い取ってもらいましょう。
この記事では、日本刀を売却する前に確認しておくべきこと、売却する際のポイントについてご紹介しました。日本刀を売却する際には、まず登録証の有無を確認し、必要な手続きを事前に行うことが大切です。正しい手続きをとったうえで、専門店のプロに査定を依頼し、適切な価格で日本刀を売却しましょう