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公開日:2020/04/01  

日本刀の拵えの価値はどこで決まるの?

日本刀の中でも、あまり注目されていないのにそれなりに金額が変わりやすいのが拵えの部分になります。この部分は、金属の部分ではなくその刀の周りを取り囲んでいる鞘や茎などのことを意味しています。拵えの部分に価値があれば、本体がそこまで高価でなくても高く売れる可能性があります。では、具体的にどのあたりで価値が決まるのでしょうか。

柄はどのあたりに価値があるかを見ておこう

拵えの部分の1つに、柄と呼ばれるところがあります。これはわかりやすく言うと、手で握る部分です。通常刀の根元のほうは、黒い布のようなものが巻かれていることが多いですが、この部分の素材によっても随分と価値が変わるとされています。

高級品と言われるのは、魚の皮を使ったものです。日本は、海に囲まれた国ですので、魚の皮を手に入れることは決して難しくありませんでした。その中でも、比較的獲れにくく価値が高いと言われているものは鮫皮と呼ばれるものです。鮫皮は、鮫の皮のイメージがあるかもしれませんが、実際にはエイの皮が使われていました。

鮫皮は、乾燥させてから日本刀の柄に巻くことで、滑りにくくなっているのが特徴になります。重さは、6キログラムから10キログラム位あるため、それを振るときに滑り止めの役割を果たさなければ意味がありません。

刀を振ったときに刀が飛んでいってしまうと、そこで勝負が決まってしまいます。いくら鍛錬された刃を使っていてもそれでは意味がありません。そこで、いろいろなものを柄に試した結果、鮫皮が1番グリップ力があり、頑丈だったことからこれが使われていることが多いわけです。

鮫皮が黒くなっているのは、漆を塗っているからです。これを塗らないと、水分を含むと柔らかくなってしまい耐久度が落ちてしまうためです。職人がしっかりと漆を塗ったものに関しては、形が崩れておらず、高い値段になる可能性があります。逆に、形が崩れていたりすると、値段が安くなってしまうことがありますのでその部分にも注目しておきましょう。

鞘の素材やその価値を知っておく

日本刀の拵えの中でも、比較的目立つ部分の1つが鞘になります。鞘とは、刀を収める木材で作られている刀のカバーのようなものです。通常、江戸時代の武士などが腰に刀を帯びるときには、鞘を装着した状態だったわけです。

鞘の中で比較的価値があるのが朴の木を利用したものになります。この際、他の木に比べると柔らかく柔軟性があるのが特徴です。そのため、加工しやすいことから利用されていた傾向があります。

それだけでなく、長年利用しても形の変形がしにくく、長期的に利用してもしっかりと刀を収めることが可能になります。鞘の部分が、長年利用しているうちに変形してしまうと、刀を抜き差しするときにスムーズにいかなくなってしまいます。特に戦の道具として刀を使っていた時代は、少しでも鞘が曲がると抜刀が遅くなり、相手に打ち負かされてしまうわけです。

現在は、骨董品として価値がある日本刀ですが、形状がしなやかできれいに湾曲しているものや、形が崩れていないものなどが高く買取をしてくれます。また、表面に装飾がされているものの質が高いとされているものです。

茎で注目するのは何が彫られているにある

拵えの中でも、普段は目にすることができない部分の1つに茎があります。これは、柄の下に隠れているため、一度柄を外さないと中身を確認することができません。

これを確認することにより何がわかるかと言えば、誰がその刀を作ったかです。つまり、高く売却できるパターンとしては、有名な方の職人の名前が刻まれている場合で、高く売れることが理解できます。

 

日本刀の価値は、金属の部分だけで見られることがありますが、実はそれ以外の部分でも価値を判断することが可能になります。

どのような部分を見るかと言えば、それは拵えの部分になります。拵えとは、金属の部分以外の鞘や茎、柄の部分になるでしょう。柄に関しては、鮫皮が使われているものは、高級な素材として高い値段がつくことが多いでしょう。なかなか獲ることができないエイの皮のことです。

次に、鞘関しては朴の木が使われているものは比較的高く買取がされています。しかも、形状が美しく装飾等が入っていれば通常よりも何割か値段が上がる可能性が高いです。

それ以外では、茎にも注目が必要になります。ここには、その日本刀を作った人の刻印がされています。それによって、誰が作ったのか明確にわかり、有名な方の職人が作った場合ならばかなり高額になりやすいです。

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