歴史ある古い家の蔵にてその中を整理していると、壷などの骨董品が見つかることがあります。
時折日本刀が見つかることもあり、その際は誰しもどういう方法で処理したものか、しばし悩まれるはずです。
近年では蔵ではなく家の片隅から発見されるケースもありますから、その方法を知っておくと役に立つこともあるでしょう。
日本刀を発見したらどうするか
日本刀とは日本原産の、一定以上の長さを持った振り回せるようになった刀剣です。単に刀(かたな)と呼ばれることもあり、平安時代以降に現在の形になったと言われています。主に武士が武器として所有していたことから、身分階層の象徴や美術品の側面もあります。
戦国時代には武士以外の人でも護身用に所有・携帯することがありました。世界大戦時にも多くの軍人が所有、帯刀した軍服姿の写真を見たことがある人は多いでしょう。また褒賞として主君から下の武将に与えることもあり、旧華族は多数所有していたこともあるようです。
戦後はGHQから日本刀を全て処分するように通達があり、破棄されたものもありますが、日本側の努力で登録制の美術品として残っているものもあります。国宝級のものは博物館などに保管・展示されていることが多く、観覧することが可能です。このような経緯があったことから日本刀の価値は芸術品の観点からも、希少価値のある歴史ある骨董品としても価値が高くなっているのです。
そして日本刀には一本一本に登録証が与えられることになっており、その登録がないものの存在を確認したら、世帯主が警察に発見届けを行い、指示に従うことになります。現在日本において、理由なく所有することは銃刀法に抵触しますので、登録証のないものの発見や所在が分かったときは、速やかに警察に連絡する必要があります。
登録証のあるものについては何もしなくていいのですが、もし処分を考えてあるのであれば、登録証の存在を確認しましょう。
日本刀の売却は正しい査定ができる専門店に依頼
中には祖父や曽祖父などから家宝として日本刀を所有しているという場合があるでしょう。しかし、定期的なメンテナンスが面倒だと感じたり、もう家宝を手放してもいいのではないかと考えているケースもあると思います。また危険性があるという観点からも、処分を考えることもあると思います。このようなとき、売却先は価値を正しく判断できる専門店がいいでしょう。
骨董品などはその歴史や希少価値をしっかり見極られる知識や能力がないと、ただの不用品となり得るものです。近所のリサイクルショップなどはもちろん正しい評価ができないと考えられ、単に金属材料引取りという扱いになる可能性があります。これは金属くずなどを処分するスクラップショップなども同様です。
売却を行うときはまず登録証を準備し、日本刀を専門に取扱っている買取店を探しましょう。インターネットで検索してもさがすことが可能ですが、もし、近所に鑑定を正しく行なえる専門店があればそのショップに持ち込み、鑑定依頼することも有効でしょう。所有している日本刀のおおよその価値や買取価格は参考になり、その後ネットでの査定の際も有利な交渉材料となり得ます。
もし、近所に複数の買取ショップがあれば、持ち込み査定依頼して競わせることも可能で、これは価値があればあるほど買取の値段が釣り上がって行くことが予想できます。
日本刀の売却先は経験豊富で確実な販路を持つ専門店がおすすめ
日本刀は国内のみならず海外でも高い評価があり、価値のあるものは思わぬ査定価格となることがあります。これは日本刀を美術品扱いで取扱う海外のオークションや、国内の骨董市場と言われるところ、あるいはネットオークションで販売されることにより、コレクターが高額で落札されることが分かっているからです。
もちろん査定・買取した店頭に展示し販売することもありますが、多くはオークションを経由することにより、高い価格になることが分かっていますからこの方法を採ることが多いのです。このような事情があるため、多くの経験や、オークションに持ち込む販路を確保しているショップに査定・買取を依頼することが、高い提示金額になることが多いのです。従って買取ったものがどこで一番高く売れるかを正しく判断でき、多くの買取・販売経験を持っている買取専門店に持ち込むことをおすすめします。
もし、鍔(つば)や装飾品・付属品などを発見したら、それも同じショップに持ち込むようにしましょう。骨董品はあらゆる部品などから検証することができ、それが希少価値や製造年代を実証可能になることにも繋がり、思わぬ査定価格になる可能性があります。日本刀本体がなく、鍔や鞘(さや)のみがあるといった場合でも、多くの専門店で買取可能だと考えられますので、専門店に連絡・相談することをおすすめします。
日本刀売却時の注意点として、登録証のないものは買取不可になりますので、まずはその確認を行いましょう。そして登録証の確認・用意ができたら、多くの経験を持つ専門店に査定・買取を依頼することです。
鍔や鞘などの部品レベルでも高額で買取るショップがあり、その存在があったら一緒に買取依頼すると査定金額アップに繋がる可能性が高まるはずです。近所に専門の実店舗が複数あれば、どちらにも持ち込み査定依頼することも有効です。