中部地方には、美術館や博物館などに収蔵されている貴重な日本刀が数多くあります。今回は中部地方を訪れた際に、日本刀を鑑賞できる場所についてご紹介。近くを訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみましょう。
徳川美術館
愛知県に立ち寄ったときに日本刀を鑑賞できる場所は、徳川美術館です。徳川美術館は、愛知県名古屋市東区にあり、観賞できる日本刀は「銘 光忠(みつただ)」。国宝認定されている刀です。
江戸幕府5代将軍の徳川綱吉が1698年に尾張徳川家の江戸屋敷へ御成りを行った際に、徳川綱誠が配領した名刀とされています。徳川美術館では、この太刀を常設展で公開しています。徳川美術館は収蔵品が多いため、常設展でも展示されるものは一部です。詳しくは、公式ホームページの情報をご確認ください。
住所:愛知県名古屋市東区徳川町1017
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始
入館料:一般1,400円(20名以上1,200円)、高・大生700円(20名以上600円)、小・中生500円(20名以上400円)
電話:052-935-6262
関鍛治伝承館
岐阜県で日本刀が鑑賞できる場所は、関鍛治伝承館です。関鍛治伝承館は、岐阜県関市にあり、観賞できる日本刀は、「刀 銘 兼元(かねもと)」。関市の刀工達の作品は「関物」と呼ばれており、折れない、曲がらない、よく切れるといわれており、大変優れています。多くの戦国武将が関物に心を奪われていました。「刀 銘 兼元」は、関市指定重要文化財に認定されており、企画展などで鑑賞することができます。
住所:岐阜県関市南春日町9番地1
時間:9:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日:火曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始
入館料:大人300円(20名以上250円)、高校生200円(20名以上150円)、小・中学生100円(20名以上50円)
電話:0575-23-7704
久能山東照宮
静岡県で日本刀が鑑賞できる場所は、久能山東照宮です。久能山東照宮は、静岡県静岡市駿河区にあり、「太刀 銘 妙純傳持(みょうじゅんでんじ)ソハヤノツルキ ウツスナリ」が鑑賞できます。
「太刀 銘 妙純傳持ソハヤノツルキ ウツスナリ」は、重要文化財に認定されている日本刀。徳川家康の愛刀でもあり、ふたたび国が荒れることがないように、この刀を久能山に収めたのです。「太刀 銘 妙純傳持ソハヤノツルキ ウツスナリ」は、久能山東照宮博物館の企画展などで鑑賞することができます。
住所:静岡県静岡市駿河区根古屋390
時間:9:00~17:00(受付は10分前まで)
休館日:年中無休
入館料:大人400円(25名以上350円、100名以上310円)、高校生400円(25名以上300円、100名以上280円)、中・小学生150円(25名以上120円、100名以上110円)
電話:054-237-2438
武田信玄公宝物館
山梨県で日本刀が鑑賞できる場所は、武田信玄公宝物館です。武田信玄公宝物館は、山梨県甲州市にあり、「太刀 銘 来国長(らいくになが)」が鑑賞できます。「太刀 銘 来国長(らいくになが)」は、武田信玄が用いた刀として有名です。
作者である来国長は、鎌倉時代末期から南北朝時代前期にかけて活躍しました。現在は、武田信玄の菩提寺である恵林寺に奉納されており、財団法人歴史博物館信玄公宝物館が管理し、常設展などで鑑賞することができます。
住所:山梨県甲州市塩山小屋敷2800番地 臨済宋乾徳山恵林寺山内
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:木曜日(4月~11月は無休)年末年始
入館料:一般500円(20名以上400円)、小・中学生100円(20名以上100円)、恵寺共通券700円(20名以上600円)
電話:0553-33-4560
秋水美術館
富山県で日本刀を鑑賞できる場所は、秋水美術館です。秋水美術館は、富山県富山市千石町にあり、「刀 銘 住東叡山忍岡辺長曽禰虎入道」(じゅうとうえいざんしのぶがおかあたりながそねとらにゅうどう)が鑑賞できます。重要文化財に認定されている日本刀です。
作者は長曾根虎徹で、50歳を超えてから刀工となり、江戸で活躍していました。長曾根虎徹は、鉄の扱いに長けていたといわれており、実用性に重点を置いた強靭さときめ細かな地鉄や明るく冴えた刃文など芸術性のある刀を鍛えていたとされます。
幕末には、庄内藩の家老である菅実秀が「刀 銘 住東叡山忍岡辺長曽禰虎入道」を所持していました。秋水美術館は、日本屈指の刀コレクションで知られています。美術館名の秋水は、研ぎ澄まされた曇りのない刀を意味し、全国の刀工達の逸品を収蔵しているのです。
住所:富山県富山市千石町1丁目3番6号
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日、火曜日(祝日の場合は直後の平日)年末年始
入館料:一般800円(20名以上600円)、高校生300円、中学生以下無料
電話:076-425-5700
福井市立郷土歴史博物館
福井県で日本刀が鑑賞できる場所は、福井市立郷土歴史博物館です。福井市立郷土歴史博物館は、福井県福井市宝永にあり、「太刀 銘 則重(のりしげ)」が鑑賞できます。重要文化財に認定されています。
刀工「則重」の作品です。則重の作品は、独自の風合いを持っており、地鉄と優れた昨刀技術で当時の権力者に好かれていたとされます。「太刀 銘 則重」は、鎌倉時代末期から南北朝時代初期の武将である脇屋義助が用いたと伝えられる名刀です。
脇屋義助は、鎌倉幕府倒幕に貢献し、南朝軍の大将として北陸や四国でも戦いました。本太刀は、福井県福井市の藤島神社の御神宝として所蔵しており、福井市立郷土歴史博物館が保管しており特別展などで鑑賞することができます。
住所:福井県福井市宝永3丁目12-1
時間:9:00~17:00※3月1日から11月5日までは19:00閉館(入館は30分前まで)
休館日:年末年始
入館料:個人220円(20名以上160円)、350円(20名以上260円)、フリー年間パス1,320円
電話:0776-21-0489
こちらでは、中部地方で日本刀を鑑賞できる場所についてご紹介してきました。国宝認定された刀や武田信玄が持っていた刀など、さまざまな刀を鑑賞できます。興味のある方は、近くを訪れた際にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?