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公開日:2020/05/01  

日本刀のにおける「造り込み」とは?

日本刀の買取をする場合には、刀の作りを覚えておいたほうが良いでしょう。刀の作りのことを造り込みと言いますが、造り込みとは、刀の造形を整えることです。日本とはもともと、砂鉄から鉄を抽出し、そこから刀の形状にしていきます。造り込みはどのようなやり方なのでしょうか。

基本的に大きく分けて2種類のものがある

日本刀の造り込みの流れを知る前に、そもそも刀には大きく分けて2種類の形があることが知られています。この形を事前にイメージし、結果的に刀の出来具合が違ってきます。

一般的に日本で利用されている日本刀と言われるものは、鎬造りと呼ばれるものになります。これは、刀を断面図にしたときに、刃のほうは非常に細くなっていますが中心に行くにつれて厚みが出てきます。そして、厚みが1番あるところを鎬(しのぎ)と言う部分になるでしょう。

鎬造りの1番の特徴は、鎬の部分が1番厚みがありその部分だけ盛り上がっていることです。実際は、ハンマーなどで叩いていますので、わずかに出っ張りがありきれいな造形になっているのが特徴です。

これに対して、平造りと呼ばれるものがあります。これは、日本刀などではあまり用いていませんが、脇差などで用いる方法の1つです。包丁などと同じように、出っ張りがある鎬いらないものを意味しています。

このように、同じ形でありながら、若干形状が違います。この形状を事前に確認しどちらのものを作るか考えておかないと、そもそも刀自体を作ることができないでしょう。

造り込みをする場合には、その前の段階でたたらを利用して鉄分を抽出しておく必要があります。現代ならば、外国から輸入した鉄鉱石から鉄がとれていますが、昔はもう少し身近なもので鉄をとっていました。それが、砂鉄になります。

この砂鉄は、砂場等があれば簡単に取ることができるでしょう。このように大量の砂鉄を取り、それを熱することで鉄を抽出することができたわけです。このような技術は平安時代ぐらいから既にあり、江戸時代には方の職人がこの方法で刀をはじめとする金属製品を作っていました。

そして、鉄と一緒に木炭を入れていきます。木炭を入れることで窯の中の温度を高め、鉄を取り出す助けになるわけです。出来上がった鉄の塊をケラなどと言いますが、これをそのまま使うのではなく、まずは密度の高い部分を取り出します。密度の濃い部分を取り出すことにより、頑丈な刀を作ることができるようになるわけです。

取り出したものは、再び窯の中に入れてしますが、今度はただのようなものではなく、もう少し小さな窯になります。直径1メートル位のカマが利用されていることが多く、強火でケラと呼ばれる鉄の素材を熱することで、鉄自体が真っ赤になっていく流れです。

そしてこのとき、刀の形状はありませんが、そのまま叩いても日本刀になるわけではなく平べったい延べ棒ができるのみです。普通に考えればわかりますが、刀を作るためには刀の形に整えなければいけません。その整える過程の1つが、造り込みと言われるものになるわけです。

刀を作るときの作業内容をよく理解しておこう

日本刀を作る場合には、その形状をどのようにして出すかが問題になります。現在ならば、鋳型のようなものがあり、そこに熱したものを流し込めばある程度形を作ることができます。実は江戸時代などでも、昔のお金は型を使って鋳造していましたので、鋳型自体はあったのです。

ですが日本刀の伝統的の作り方としては、そのようなものを使うのではなく、まずケラから取り出した純度高く密度の濃い部分を長方形の形にしていきます。そこから、表面に粘土を水に溶かしたものと藁を焼いたようなものをのせて水をかけていきます。

この作業を何度かすると、徐々に形が定まっていくわけです。最初は若干細長いレンガのような形をしていたものが、次第に縦長になっていき、刀の形の原型になります

かなり時間をかけながらおこなうことが多い

造り込みをする場合といっても、1日でできるわけではありません。人間が作った本格的な刀は100万円位しますが、これは1日でできるわけではなく注文を受けてから1ヵ月がかりで作成していきます。そのため、それぐらいの金額になることが多いと言えるでしょう。

その後、形状を整え湾曲を作っていきますが、この場合は粘土を用いることになります。粘土を用いて、きれいな形に整えていく仕組みです。

 

日本刀を作る場合には、砂鉄から鉄を取りそこから鉄の塊を熱して、少しずつ日本刀の形状にしていきます。このように、形を整えていくことを造り込みと呼びます。

基本的には、藁を焼いた黒い炭と、粘土を解いた水そして形を整える重りのようなものを使って少しずつ細長い棒状のものにしていくのが基本です。今のように、鋳型を使ったものではなく、単なる鉄の塊から少しずつ伸ばしていき刀を作りますので、1本作るにあたり30日ぐらいの時間がかかるのは当然とされています。

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