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公開日:2020/04/01  

刀身の反りから日本刀の何が分かるのか?

日本刀の買取業者を利用する場合、日本刀にはさまざまな形があり価値があることを理解しておく必要があります。日本刀にあまり詳しくない人は1種類しかないと考えているかもしれませんが、実際には時代ごとにその種類は異なります。一般的に日本人が思い浮かべる日本刀とは反りがあるものでしょう。では、刀の反りからわかることは何でしょうか。

直刀と呼ばれる刀の役割とは一体何なのか

日本の刀の由来は、もともと大陸から来たものとされています。古くは、弥生時代位から刀がありましたが、正式にいつぐらいから由来したのかはわかっていません。ただ間違いなく日本刀の原型がその時代からあったことがわかっています。

その後、正式にかたちとして出土してきたのが古墳時代のものになります。古墳を掘ってみると、昔の人の骨が出てくるだけでなく装飾品などが同時に出てきた例がたくさんあります。その中に、必ずと言っていいほど刀の存在がありました。

当時の刀は、反りが存在していない直刀と呼ばれるものになっています。これは西洋式と共通している部分であり、武器として使う場合には切ると言うよりも刺すことに重点が置かれているものになります。これにより、当時の戦いが起こったときには、振り回すと言うよりも縦に動かすことの方が多かったようです。

また、戦い以外にもお祭りの道具の1つや権力の象徴としても使われていた傾向があります。もし、古墳に入るようなレベルの人が亡くなった場合には1人で旅立つことになるため、敵に襲われても大丈夫なように刀を入れたと解釈されています。刀は、戦いの道具にもなりますが、身分を表す道具としての意味があったようです。

ただ、このようなまっすぐの形をした刀は、長い間利用が続いていたわけではなく、奈良時代の終わりから平安時代の始まりまで使われており、それ以降は、湾曲をしたタイプが主に利用されるようになりました。

権力の象徴ではなく戦いの道具になる

平安時代は、それまでの時代と比べて、戦の多かった時代と言われています。もちろん平安時代と言われる時代は100年以上続いており、全てが戦いに明け暮れたわけではありませんが、主に源氏と平氏の戦いなど各地で大きな戦いそして歴史的な戦いが繰り広げられていました。

当時の武器として主力になっていたのは日本刀になります。また弓矢なども頻繁に使われていた傾向があるでしょう。当時はまだ鉄砲が入ってきていないため、ほぼ弓矢と刀で戦っていたとされています。

このときの日本刀のかたちは、反りがありますが、どちらかと言えば先端の部分よりも、持つところに近い部分に反りがありました。なぜそのような形状になったかと言えば、馬に乗っているとき刀を抜きやすいからです。

刀自体の重さは、6キログラムから10キログラムほどあると言われており、片手で抜く場合でしかも手綱を持ちながら抜くときは、いかに抜きやすくするかが大きな課題でした。そこで、手元に近いところに湾曲を入れることで、馬上から刀を抜くときに抜きやすくすることが可能になったわけです。それ以降は、しばらくそのかたちが主流になっていきます。

室町時代から戦国時代の場合はどうか

室町時代から戦国時代になると、日本刀の反りの部分が若干変わってきます。平安時代は、馬の上から刀を抜くとき、短時間で負担なく動かしやすいように手の近くの部分に湾曲があったわけですが、室町時代以降になるとそのような考え方はなくなりました。

戦うときに切りやすいように真ん中あたりに湾曲を入れるようにしたわけです。平安時代のような甲冑のように大きなものを身に付けているわけではなくよりシンプルな形になった時代においては、刀を抜く場面において、スピードよりもどのようにして相手にダメージを与えるかの方が重要でした。

そして刀の長さも若干短くなっており、それに伴い軽量化に成功しているわけです。そうすると、わざわざ手元の近くで湾曲させる必要がなかったわけです。

江戸時代になると、さまざまな種類の刀が出てきました。江戸時代は初期の頃は大阪の陣などがありましたが、300年近くは平和な時代が続いていたわけで、武器としてのものよりも見た目の良さにこだわった造形がされていたわけです。そのため、刀の先っぽの部分をカーブさせているような形も流通してきたといえます。

 

日本刀には、まっすぐのものと反りがあるものがありますが、平安時代の初期ぐらいまでは直刀が利用されていました。その後、平安時代中期位になると、源平合戦を代表するようにさまざまな戦が起こっており、いかに刀を抜きやすいかにこだわったところ、結果的に手元の近くで湾曲させるような形になったわけです。

その後、刀の重量が若干軽くなり、どちらかと言えば刀の真ん中らへん湾曲する形に変更しました。さらに、江戸時代になると戦いの道具と言うよりも、見た目の美しさを表す芸術品のように扱われ、さまざまな反り押した日本刀が出てきたわけです。

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