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公開日:2019/10/01  

反社会的勢力の日本刀が買取ショップで出回ることはある?


昔からのイメージで反社会的勢力・暴力団・ヤクザと言われる人たちは、日本刀を所有しているイメージがあります。そんな方たちの日本刀が、買取ショップで売買されていると考えると、あまり良いイメージは持たれません。

自分が買った刀が、以前はそういう組織・団体の方の持ち物だと思うといい気分にはならないはずです。

考えられる反社会的勢力から来る日本刀のルートは?

暴力団やヤクザと言われる人たちは、どうして刀を持っているのかを考えてみます。これはイメージでしかありませんが、真っ先に思いつくのは対抗勢力に対する反撃・防衛のための道具として所持していると考えられます。

しかし、これは昔からの映画や漫画のイメージであり、最近では拳銃による暴力団の事件の方が目にする機会も多いです。刀を自衛のために所有している反社会的勢力も、現在では少ないと思われます。

では、こういった暴力団やヤクザと言われる人たちの刀が、どういった形で手元を離れるかを考えてみると、警察に押収される場合が一番多くあると考えられます。殺人・傷害・麻薬・詐欺・抗争と何かしらの犯罪が起これば、警察も暴力団関係者の事務所等を捜索することになり、事件の内容によっては、拳銃や麻薬等の違法なもの、事件に関連しているものと一緒に刀も押収されます。銃刀法違反に引っかからずに所有していれば取り上げられないかもしれませんが、違反していれば確実に押収されて、暴力団関係者のもとには戻って来ないでしょう。

しかし、暴力団関係者の中でも、日本刀のコレクターは存在しています。こういった方たちは、刀の所持をする場合に、きちんとした段取りを踏んでいるでしょうから、公式に登録を受けて所持していると思われます。そうなると、この暴力団関係者の所持している刀は”コレクターの刀”になるので、警察にも押収されず、買取ショップでも売買されるかもしれません。

警察に押収された刀はその後どうなるのか?

では、反社会的勢力から警察が押収した拳銃や刀などの危険なものは、その後どうなるのでしょうか。まさか、警察が買取ショッに売りに行くなんてことは、基本的にはありません。

しかし、ここで考えたいのは、犯罪によって押収されるものは、刃物や拳銃だけではなく、犯罪によって様々なものがあるということです。麻薬や覚せい剤はよくニュースなどで「警察が押収しました」という結果を耳にします。

犯罪関連のDVD・規制のないアダルトビデオ・詐欺集団の顧客データやPCなど、考えればどんどん出てきます。暴力団を連想しない犯罪でも、窃盗などで盗まれたものも警察に貯まっていくイメージになりますので、保管しつづければ山のようになります。この押収品ですが、基本的には個人の所有物になるので、勝手に処分ができません

事件の捜査や検証などに使用されたら、持ち主に返却されることになっています。勝手に処分したり、返却しないでいると”財産権の侵害及び占有物横領罪”にあたるため、警察も安易に処分できないことになります。

ですが、これが違法なものである場合は、任意放棄させて焼却処分される決まりがあります。刀を燃やせるのかは別として、銃刀法違反として、公式に登録されていない・所持を認められていない刀は処分されるということです。

麻薬や危ないDVDなども、違法なものは焼却処分の対象になりますので、一定の捜査の後に処分されていきます。 こういった押収品の刀が日本刀の買取ショップに出回ることは、まずはなさそうです。

反社会的勢力が自分で刀を売りにきたら

刀が好きな方、日本刀コレクターにも色々な方がいます。普通のサラリーマンから美術品として所持している資産家、最近では日本好きな外国人コレクターも存在しています。

先にも書きましたが、反社会的勢力の中にも、刀のコレクターが存在するでしょう。銃刀法に違反せず、公式の登録を有しているのであれば、問題なく所持することは可能です。

こういった方たちが、日本刀の買取業者に刀を持ち込んだ場合には、それが店頭にならび、何も知らない別のコレクターの手元に行くことはあるのかが気になります。暴力団やヤクザといった方たちを良く思わない方にとっては、同じコレクターといっても、その刀を買いたい、手元に置きたいとは思わなくなります。

しかし、ここ最近になり暴力団排除条例も厳しくなり、日本全国で反社会的勢力との関わりなくす動きが出てきました。このことにより、日本刀の買取業者側も反社会的勢力との取引に応じないという声明を出す店も増えてきています。

コンプライアンスや企業イメージが大事とされる時代ですし、暴力団などの組織・団体に関わることは、買取ショップとしてもマイナスでしかありません。もし、売買にきた客が暴力団などの関係者だとわかれば、その時点で刀の取引はなくなりますし、反社会的勢力から他のコレクターに日本刀が流れるということは、今後は無くなっていくということになります。

 

日本刀をイメージする時に、侍・戦国時代・美術品などが思い浮かびます。ですが、まだ暴力団やヤクザといったイメージも、少しですが出てきてしまうのが現実です。条例の施行や買取業者の努力によって、反社会的勢力との関わりを無くし、今後も日本刀のクリーンな取引ができるようになると良いと思います。

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