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公開日:2018/10/15  

刀剣の鑑定と査定の違いって何?

自分の手元にある商品の価値を見てもらう為や、要らなくなったものを売却する為に専門の人にその商品の状態を見てもらうと言う事は多々あります。
それを鑑定や査定と言いますが、実は、この言葉の意味、分かっている様で分かっていないと言う人も決して少なくありません。
一応専門の人に見てもらうと言うところまでは分かっていても、実際にどの様な事をするのか、またそもそも両者にはどの様な違いがあるかと言った事も分からないと言う人は珍しくないのです。
ただ、正しく業者に見てもらい対応するためにも、まずは言葉の意味、そしてそれらの違い等を予め理解しておくと言うのも良いでしょう。

 

必ずしも金額が決まるわけではないと言う事

美術品や芸術品の価値を判定してもらう方法の一つが鑑定と呼ばれる物です。テレビ番組などでも行われる事が有りますが、専門の知識を持った人がその作品を見て判断すると言うのが一般的な形です。ただ、この場合、売却を目的として行われるとは限らず、実は真贋を明らかにする事を目的として行われています。

つまり、その作品が本物か偽物かと言う事を明らかにするだけで良いので、必ずしも値段を付ける必要は有りません。絵画等の美術品はもちろんの事、刀剣等の芸術品も、実は偽物が多く作られていることが有ります。ただ、これらの美術品、芸術品にはさも本物であるかのごとく名前が記されていると言う事も少なくありません。その為、素人目には本物に見えてしまう事も多々あります。しかし実はその中には贋作も多く紛れ込んでいるのが現状です。

ではその真贋の見極めはどの様にすれば良いでしょうか。この場合、作家ごとに決められている機関を利用する、若しくは専門の人に依頼する形が取られています。だから一般の人が勝手に行うとか、指定されていない人が勝手に実物を見て真贋を明らかにする事は出来ません。まずはその作家に関する資料を見て、さらに調査を重ねてから本物かどうかを判断する事になるからです。

もちろんそこで本物と判定されると、証明書が発行される形となっています。またこの時に発行された書類は贋作が作られてしまうのを防止する為にも、基本的に再発行は不可となっているので注意しましょう。

 

作品を評価して、それに見合った値段を付ける

美術品、芸術品、さらに家の中にある不要になった物を処分する際に業者に見てもらう事を査定と言います。この場合、その商品の価値を判断してもらいますが、その後に金額を付けてもらい、どれ位の値段で買い取ってもらう事が出来るかと言う事を教えて貰います。その為、その作品の状態はもちろんの事、市場ではどのくらいの価値があるのか、需要と供給はどのようになっているのか等を見て判断して行く形が取られています。

刀剣の場合はが切られている方が一般的に評価が高く、さらに錆びておらず綺麗な状態になっている方が高い額が付けられる形です。とはいえ、名だたる名工が作った物と言うことが明らかになった場合は、少々錆びていたとしても高額買取が期待できると言う事も少なくありません。さらに銘は切られていなくても綺麗な状態になっている芸術品としての魅力にあふれている場合も高額買取が期待できる形となっています。

またこの際は、許可を得ている専門機関や業者に直接依頼すると言う事ではなく、一般的に古物を扱っている業者ならばどこでも行ってもらうことが可能です。ただ業者にはそれぞれ得意な分野があります。だから同じ作品でも依頼する業者によってもその作品の評価は大きく分かれ、高く評価する所も有れば低く評価する所も有ります。

したがって、できるだけ高く買い取ってもらいたいと言う時はその作品を得意として扱っている業者を利用する方が、より高額買取が期待できると言う事になります。

 

両者の違いを良く理解して業者に依頼しよう

結局の所、どちらも作品の価値を決めると言う事は同じなのです。またその作品の状態を見てもらうと言う行為自体は同じなので、どうしてもこの言葉は同じ様に扱われてしまう事も少なくありません。ただ、どちらも作品の価値を決めると言うことでは同じですが、その価値を判断する根底が大きく違っていると言って良いでしょう。

鑑定の場合は真贋を明らかにすると言うだけでなく、その物の値段を決めると言う事ももちろんあります。その際、作品の公正な価値を決めると言うことが根底にあります。つまり、市場でどれ位の価値で取引できるかと言う事を考えるだけでなく、その作品の歴史的な価値はもちろんの事、多方面からも多角的に分析して判断すると言う事なのです。そのため、そこで発行された書類と言うのはそのものが本物と言うのを証明する、つまりその作品の価値を保証する物となるので大切に保管しておかなければなりません。

査定は値段を決めると言う事は良く理解されていますが、あくまでもその根底にあるのは売買です。だから作品の公正な価値と言うのを考えるのではなく、売り手、買い手の事を考えて値段を決める形です。だから市場の動きによってもある程度の値動きをする事は決して少なくありません。

 

そのものの価値を見極めるのかを判断する、それがどれ位の値段で売買できるのかを判断すると言うことでも両者には大きな違いがあります。実際に刀剣を処分したいという時や、そのものの価値を知りたいと言う時は両者の言葉の違いを良く理解した上で業者に依頼すると良いでしょう。

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