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公開日:2023/07/01  

古代文明の謎が刻まれた、神秘的な刀剣たちの歴史をご紹介!


歴史を学ぶ際は、国や王の移り変わりだけでなく、当時の文化や技術に着目することで、より知識・理解を深めることができます。なかでも刀剣をはじめとする武器には文明の謎が隠されていることも多く、歴史やルーツを学ぶことで、さらに古代文明の面白みを実感できるでしょう。今回は刀剣にフォーカスを当て、歴史やルーツを詳しく解説します。

メソポタミア文明と共に生まれた刀剣の歴史

刀剣の歴史はメソポタミア文明から始まりました。ここでは、刀剣の歴史やメソポタミア文明の概要について詳しく解説します。

刀剣の歴史

刀剣は生産・使用されていた地域や民族によって、さまざまな種類があり、特徴や魅力なども異なります。そもそも刀剣のもととなる武器が初めて作られたのは、前期旧石器時代です。ホモ・サピエンスよりも前に生まれたホモ・ハビリスが生み出した武器は、石を材料として作ったものでした。

さらに、紀元前3,500年ごろには、銅の鉱石を溶かすことで、銅器を作るようになりました。鉱石を使用して武器を作る方法は、メソポタミア文明のなかで発達し、青銅器時代と呼ばれるようになります。

メソポタミア文明とは

メソポタミア文明は、人類最古の文明として有名です。ティグリス川・ユーフラテス川の流域で生まれ、青銅器のほかにも、牧畜や楔形文字などのさまざまな文明が発達しました。刀剣をはじめとする青銅器の武器が使われるようになったのは、シュメール人が国を作ったことによって、軍制が生まれたためです。刀剣のほかには、弓・ヤリなどが使われていました。

メソポタミアで生まれたシックルソード

メソポタミア文明の中で戦士たちが使用していた刀剣は、シックルソードと呼ばれます。シックルソードは、通常の刀剣よりも全長が短く、剣身部分が大きく曲がっているのが特徴です。紀元前2,500年頃のメソポタミアにおいては、シックルソードは権力のシンボルとして扱われていました。そのため、当時の王や神を描いた絵画のなかでは、シックルソードが握られていることが多い傾向です。

さらに、シックルソードは、紀元前2,000年頃のアッシリア帝国でも使用されていたことが分かっています。彫刻されている名前によると、アダド・ニラリ1世が所有していたシックルソードであることも判明しています。

侵略によって発展した古代エジプトの刀剣

古代エジプトで使われていた王権は、他民族による侵略により、発展を遂げました。以下では、ケペシュという刀剣や侵略による発展について、詳しく解説します。

ケペシュとは

シックルソードと同じように剣身が短く、曲がっているデザインの刀剣として、「ケペシュ」が挙げられます。ケペシュは投てき・戦闘用として使われており、エジプトに侵略してきた民族によって運び込まれたのが特徴です。

ケペシュは、古代エジプトにおいて、王を意味する「ファラオ」にも愛用されていました。第18代王朝のファラオとして有名な、ツタンカーメンもケペシュを愛用しており、ファラオの埋葬時には、2本のケペシュがともに埋葬されたことで知られています。

また、紀元前1,200年頃に生産されたものには、持ち手部分にゾウの牙が使われていました。さらに、カーブした剣身は、敵を深く斬りつける際には外側を、敵をたたき斬る際には、内側を使用するよう設計されています。そのあと、刀剣の加工技術が発展していくにつれ、剣身の強度が上がったり、細かい装飾や細工が加えられたりするようになりました。

️他民族の侵略による技術継承

古代エジプトでは、長い間内戦が止まず、国の崩壊を招くほどの不安定な状態が続いていました。そのため、他民族による侵略攻撃が絶えず、パレスチナ・ヒクソス人の支配下に置かれてしまいます。しかし、ヒクソス人による侵略には、パレスチナの文化や技術の継承というメリットもありました。

そもそも古代エジプトでは、銅や岩などを使って武器を作るのが主流でした。当時はヤリを狩りに、弓を戦闘用に使用しており、刀剣が使用されるようになったのは、青銅器作りが定着したあとです。パレスチナの侵略は、刀剣をはじめとする、武器の生産という側面においては、発展を手助けする重要な要素となりました。

エジプトにおける刀剣の発展

第19代王朝であるメルエンプタハの時代には、他民族の侵略により、新たな刀剣が運び込まれました。非常に鋭利な両刃の直剣は、相手を突いて刺す攻撃を得意としており、歩兵隊の武器のひとつとして用いられていたことが分かっています。

また、先述のヒクソス人による侵略に打ち勝ったあとの新王国では、ヨーロッパなどの地中海周辺で生まれた製錬技術が承継されたことにより、青銅と比較すると、より丈夫で長い刀剣を作ることに成功しています。古代エジプトでは、他民族の侵略を乗り越えながら、武器生産の技術を取り入れることで、自軍の力を強固なものへと変化させていきました。

まとめ

今回は、古代エジプトにおける刀剣・武器の発展について、侵略などの背景とともに詳しく解説しました。刀剣はメソポタミア文明で生まれ、青銅器作りの技術発展によって「シックルソード」と呼ばれる短い刀剣が作られたのが始まりです。古代エジプトは、内戦が絶えず、非常に不安定であったことから、数々の民族に侵略されますが、同時に刀剣をはじめとする武器作りのスキルを取り入れることにも成功しました。青銅で作られていた刀剣は、やがて製錬技術を用いた生産方法へと変化し、より強力で丈夫な刀剣作りが可能となりました。古代エジプトの刀剣について知識を深めたい人は、今回の記事をぜひ参考にしてください。

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