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公開日:2021/08/01  

日本刀の売却に「銃砲刀剣類登録証」は必須?発行方法も確認しよう!


日本では届出のない火器類、刀剣などの所持、売買は銃刀法によって禁止されています。相続などで日本刀を譲り受け、「物騒だから早く売却したいが、どこに頼めばいいかわからない」という人もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、売却の際に必要な銃砲刀剣類登録証の発行方法、どこに日本刀の売却を依頼したらよいか紹介しましょう。

日本刀の売却に「銃砲刀剣類登録証」は必須?

まずは売却する日本刀に、銃砲刀剣類登録証が付属しているか確認しましょう。銃砲刀剣類登録証というのは誰が、どのような鉄砲や刀剣等を所持しているのか登録した証です。登録証が付属していない刀剣は銃刀法違反の対象になり、売ることはおろか所持することも許されません。

相続などで銃砲刀剣類登録証が付属した日本刀を譲り受けて売却する際には、所有者変更手続を行う必要があります。これは銃刀法で所有している人に変更があったとき、所有者変更手続をとることが定められているためです。

変更方法は、銃砲刀剣類登録証に書かれている都道府県教育委員会に記載内容を記入し郵送します。登録証記号番号、交付年月日、種別、長さ、反り、目くぎ穴、銘文、旧所有者の名前と住所、新所有者の名前と住所、電話番号をもれなく記入しましょう。受理されると変更後の銃砲刀剣類登録証が送付されてくるため、これをもって売却が可能になります。

銃砲刀剣類登録証の発行手順

銃砲刀剣類登録証が付属していないとき、「自分は銃刀法違反で捕まってしまうのではないか」と心配する人もいるかもしれませんが、慌てることはありません。相続のケースにおいては相続人が、日本刀が家にあることを知らなかった場合は、銃刀法違反で罪に問われることはないので安心してください。

銃砲刀剣類登録証のない日本刀を譲り受けた場合は、すぐに警察署の生活安全課に連絡して事情を説明しましょう。すると警察署で、刀剣類発見届出済証の交付を受けるよう指示されます。刀剣類発見届出済証の交付から20日以内に居住する都道府県の教育委員会の審査を受けることで、銃砲刀剣類登録証(登録料6,300円)を受け取れるのです。

日本刀の売却はどこに依頼するべき

日本刀の売却を依頼したい場合、どのようにするのが最良の選択なのでしょうか。「刀剣をコレクションしている方と個人間売買をする」「オークションサイトを利用する」「近所のリサイクルショップに買い取ってもらう」という選択肢が考えられるでしょう。

しかし、個人間売買やオークションサイトでは、トラブルや詐欺に遭うリスクがあります。刀剣の価値を充分に理解していないリサイクルショップや古物商に査定を依頼すると、妥当な値が付かなかったり、0円と査定されたりすることもあるでしょう。

そのような事態を避けるため、日本刀を売却する際は、刀剣を取り扱う古物商でかつ刀剣評価鑑定士が在籍している刀剣商をインターネットで探す方法がおすすめです。刀剣評価鑑定士とは、全国刀剣商業協同組合が認定する資格となっています。刀剣は古物に該当するため、古物営業法で古物営業の許可を得た古物商でなければ売買できませんが、裏を返せば古物商であれば誰でも売買できるのです。

そのため、刀剣の正しい価値を知らない古物商が、不当な値段で売買することが現実に存在します。そのような状況を改善するために、刀剣評価鑑定士の制度が誕生しました。刀剣評価鑑定士が在籍する古物商は刀剣の価値を正しく把握し、大切な財産である日本刀を適切に査定してくれるはずです。

日本刀を売却する際は、インターネットで最寄りの刀剣評価鑑定士を検索して査定してもらいましょう。古物商への売却に先だって、売買の際には上記の銃砲刀剣類登録証のほか、身分証明書も必要です。これは、盗品や不正なものが取引されることを防ぐために必要な措置とされています。

なお、未成年者や刑に処せられた人、暴力団員などは刀の売却はできません。また、日本刀に付属品があるかも確認しておきましょう。鞘や柄などの外装、鍔などの刀装具があれば、さらに高額で買い取ってもらうことができます。その際、日本刀の売却に限らないことですが、物品の相場をある程度把握しておきましょう。

制作年代、作者、流派、日本刀のでき、保存状態によっておおよその相場がわかります。そのため、提示された金額が妥当なものなのか、騙されていないか判断する材料になるのです。価格の根拠を確認するのも有効な手段だといえるでしょう。納得できる説明がなければ、その古物商との売買は取りやめたほうがよさそうです。

 

日本刀の売却の際に必要なものと注意点について紹介してきました。売買自体は銃砲刀剣類登録証があれば可能なので、思ったより簡単だと感じた人も多いのではないでしょうか。日本刀の取扱いや売買も、ポイントをおさえれば問題なくできます。日本刀は大事な財産です。ぜひ、刀剣評価鑑定士の在籍する古物商に査定を依頼し、適正な価格で売却してください。上記を参考にポイントを抑えて、納得のいく売買を成立させましょう。

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