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公開日:2020/06/15  

日本刀のオーダーメイドは可能なのか?

分解、組み立て直し等カスタマイズもできるのなら、世界に一刀となるオリジナルを作ることはできるのでしょうか。刀はオーダーメイド可能でもあり、技術的にもデザイン的にも満足できる一刀を作ることができるといいます。どんな工程でできるのか、どんなリクエストに応えてくれるのか、そうした点も調べてみましょう。

オーダーメイドで作ることもできる

日本刀は、買取業者へ売ることも可能ですが、保存状態によって買取価格に違いもあります。また、買うならば、多少の傷ものでも著名なものが欲しいコレクターもいれば、鑑賞用として楽しみたい人もいて、求める内容(条件)は千差万別です。

ちなみに、買う場合の目安といわれるのが100万円という価格帯なのです。欲しいけれどやはり高すぎることがネックであれば、非鉄金属となる模造刀を手に入れるのもありでしょう。

見た目もそっくりですし、数万円前後から売買されています。床の間の装飾品としてもおすすめですが、金銭面に余裕があれば、自分だけのオーダーメイドができるのなら作ってみるのもいいでしょう。

日本刀販売業では、オリジナルで作れる注文方法もあります。もちろん、その場合には銃砲刀剣類登録証の申請手続きもおこないましょう。歴史的価値など度外視して、自分だけの日本刀が欲しい人にとってオーダーメイドでの受注に応える業者も少なからずあります。

贈答品としても喜ばれている、そうした話も耳にしますが、気になるのは価格でしょう。刀匠によってピンキリですが、刀で55万円~、脇差で45万円~というのが相場だといわれています。もちろん、作るのであれば見積もりを取りましょう。

鍔にまでこだわって作ってみよう

オーダーメイドは可能ですが、まずは日本刀にも種類がありますから、どの種類を作るかを選択しなければなりません。太刀は刀身が長く、刀身の長さは約80cm、反りの強さが特徴的です。打刀は刀身が約60cmの短く反りが小さいのが特徴です。脇差や短刀など8種類がありますから、好みで選択しましょう。

ちなみに、刀身だけでできているわけではなく、持ち手となる柄、鍔、鞘などもオーダーメイドで作ることができますから、世界に一刀というデザインにすることも可能です。特に精緻な工芸品としても評価されるのが『鍔』だともいわれており、技術の集約ともいわれています。

細工の複雑な鍔、それだけで価値は高まるともいわれています。オーダーメイドも可能で、機能より美術工芸品として作る人が多いようです。例えば、1つの素材のみならず、異素材ミックスというはめ込み装飾もありで、鉄性ベースに金銀をはめ込む金布目象嵌などは代表例です。

依頼するなら工程をしっかり確認しておこう

日本刀をコレクションしているなら、加工している人もいるでしょうし、遺品であれば刃を打ち直したりもするでしょう。憧れる刀剣があれば、それをベースに装飾するのもありです。

しかし、オーダーメイドであるのなら、刀鍛冶が最初から最後まで作るもので、技術料も発生します。伝統工芸・美術品でもある日本刀は、刀鍛冶によってさまざまな工程を経て生み出されています。日本刀になるまでの工程も知っておきましょう。その工程が丁寧であればあるだけ、技術料にもなります。

まずは、原材料である玉鋼から使える部分を選定するようです。日本刀と呼べるのは、松の炭と出雲地方の砂鉄から作られる玉鋼だけだといいますから、悪質業者を見極める判断材料にもなり得るでしょう。どこの材料を使っているのか、事前に確認しておきましょう。

次に、不純物を取り除く工程として鍛錬があります。高熱となる玉鋼を叩いて平らにし、折り重ねる工程を繰り返します。鍛接が終われば、形を作ります。完成となるには、研磨という独特の美しさを引き出す工程も欠かすことはできず、専門の研ぎ師の手に日本刀が渡ります。鍔などの金具を作るのは白銀師だといい、鞘師が鞘を作るのです。

もちろん、オーダーメイドですから刀身に模様をつけたい、そうしたリクエストも可能です。デザイン性でいえば『柄』にこだわる人もいます。直接手で握る部分で、糸や革、金線などを巻きます。糸の種類や巻き方にこだわることも可能で、籐や馬の尻尾などを巻いたりもできるのです。

さらに、収納ができるように専用のケースを作っておくこともポイントでしょう。そうした小物類までオーダーメイド可能となるのか、それらも事前に確認しておきましょう。

 

オリジナルで作りたい、そうしたリクエストに応えてくれる刀鍛冶もいらっしゃいます。もちろん、フルオーダーからセミオーダーにも応えてくれるのです。デザイン性にこだわりたい、そうしたリクエストも可能です。

気になる料金もこだわりがあれば高額になりがちですが、シンプルであればリーズナブルな料金で作ることができます。もちろん、専用ケースなどを作ってみるのもありでしょう。できるならば、見積もりを取るようにしましょう。

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