日本刀は鞘、鐺、濃口、鍔、柄など、様々な部品で構成されています。
勿論それぞれしっかりと合わさった状態で1本の日本刀と言うことになります。
その構成している部品の数は少なくとも10くらいと言われています。
では、このように沢山の部品でできている日本刀ですが、それぞれがばらばらになっている状態でも買取をしてもらえるのでしょうか。
それとも無理だと判断されてしまうのでしょうか。
実はメンテナンスが楽にできるような構造になっている
日本刀は一見非常に頑丈にできているように見えるかもしれません。
武器なのだから、ある程度の強度が必要で、簡単に壊れてしまっては困るという人もいるでしょう。
確かにその通りで、普通に使っているのであれば、簡単に壊れてしまってバラバラになってしまうことはありません。
しかし使ったままの状態にしておくと、金属はどんどん劣化して行ってしまいます。
だから、定期的にメンテナンスをして良い状態を保たなければなりません。
とはいえ、分解することができなければ細部まできれいに掃除することはできないし、メンテナンスも難しくなります。
また修理も難しくなってしまう為、劣化した部品をそのまま使わなければならないという状況に陥る可能性も十分あります。
しかし実際には、メンテナンスが楽にできるように比較的簡単に分解できるようになっています。
だから、武器として使っていればばらばらになって壊れてしまうことは基本的にはないといっても良いのですが、それぞれ分解できるようになっているので、保存状況によってはバラバラになっている物も決して珍しくありません。
要らない物は業者に買い取ってもらうと言うけれど…
一般的に、刀などに限らず要らなくなったものは現在では業者に買い取ってもらうと言うのが多く行われています。
日本刀の場合は登録証が必要とはなりますが、他の骨董品や美術品と同じように、専門の業者に依頼すれば査定も買い取りも十分可能です。
勿論きれいな状態になっている方が高く評価され、箱や鑑定書などが付いているとより高い評価となる傾向です。
また傷がある場合等はそれを磨けば買い取ってもらえることもありますが、業者によっては買い取ることは不可能だと判断されてしまうこともあります。
では分解されてばらばらになってしまっている場合はどうでしょうか。
例えば自宅に柄だけがあると言う人は実は珍しいわけではありません。
小学校とかで古い物を見せてと家の人に頼んだら、いきなり鍔を持ってこられたなんていう人もいるかもしれません。
勿論古い物なのでそのまま残しておくこともできますが、鍔等も要らない場合は買い取ってもらうことはできるのでしょうか。
実は、買取をしてくれる業者もあります。
ただ、業者によってもその対応は大きく変わってくると言うのが実際の所です。
業者によって買い取ってもらえるかどうかが変わる
実は、刀剣等の買取業を営んでいる業者の場合、全ての所が同じ基準で査定していると言うわけではありません。
そもそも物の価値を判断するのは非常に難しく、特に刀剣の場合は古ければそれだけ高い価値があると判断できる物でもないのです。
世の中には本物も沢山流通していますが、中には本物に非常に似ている偽物が紛れ込んでいることもあるほどです。
また査定を受ける際は、その歴史的価値や文化的、美術的価値と言うだけでなく、そのものの需要と供給のバランスによっても査定額が大きく変わってきます。
また買い取ってくれるかどうかは、その業者自体がその商品をその後流通させることが出来るかどうかということでも大きく変わってくるのです。
だから、どれだけ歴史的に高い価値があったとしても、その業者にとって魅力的な物として判断されなければ買い取ってもらうことはできないし、反対に小さな部品だけであったとしても、業者にとって価値が高いと判断されれば買い取ってもらうことができると言うわけです。
メンテナンスをしやすいようにする為に、実際には簡単に分解できるような構造になっています。
だから時には分解されている状態になっていたとしても、それは全く珍しいことではありません。
ただ、業者に買い取ってもらう場合は、利用する業者によっても対応が大きく変わってきます。
だから、どうしても買い取ってもらいたいという時は、ぜひ色々な業者に査定を依頼してみましょう。
一つの業者でもしも買い取ることができないと判断されてしまっていたとしても、別のところでは買い取ってもらえるだけでなく、もしかしたら高額査定が期待できる可能性もあるからです。
だから、一つの業者に依頼して査定結果を見て諦めてしまうのではなく、複数の所に依頼してみてどのように判断されるかを把握してから売るかどうかを決めても良いでしょう。