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公開日:2021/10/01  

高価買取が狙える脇差にはどんな特徴がある?判別するポイントを解説!


「脇差って買い取ってもらえるの?」「買い取ってもらえるなら、どんな脇差なら高額買取を狙えるの?」と、脇差の買取についてお悩みではないでしょうか。この記事では脇差についての解説と、どんな脇差が高価買取されるのかをご紹介しましょう。

脇差とは?

脇差(わきざし)とは、刀身の長さが約30cm(1尺)以上、約60cm(2尺)未満の刀剣の名前です。名前の由来については「腰の脇に差していたから」との説があります。江戸時代以降は、長い刀である打刀と脇差の2本を携帯する「大小二本差」が、武士の正装であったといわれています。

斬り捨て御免の昔話

「斬り捨て御免」という言葉を聞いたことがあると思いますが、これは武士が農民などの非礼に対して無礼討ちをする際に使われた言葉です。「斬り捨て御免」では武士は打刀を使い、相手には脇差を与えて、刃向かわせた後に斬り捨てていたようです。

ただ、相手から返り討ちに合い脇差を奪われるようなことになれば「士分はく奪」や「家財屋敷の没収」などの厳しい処分を科せられるケースもあったため、実際には「斬り捨て御免」は滅多に行われていなかったようです。

脇差の種類にはどのようなものがある?

では、脇差の種類はというと「大脇差・中脇差・小脇差」の3種類が存在します。それぞれの特徴である長さや、脇差を使っていた著名人をご紹介します。

大脇差

大脇差の長さは約54.5cm(1尺8寸)から約60.6cm(2尺)未満となります。打刀とほぼ同じ大きさのため、「斬り捨て御免」などで相手が抵抗する際には有利であったといわれています。新選組の近藤勇局長や、二刀流で有名な宮本武蔵など著名な武士の間でも流行っていたともいわれており、新選組の副長であった土方歳三は「堀川国広」と呼ばれる大脇差を使っていました。

中脇差

中脇差の長さは約40cm(1尺3寸)から約54.5cm(1尺8寸)未満となります。豊臣秀吉の家臣であった石田三成は「石田貞宗」と呼ばれる中脇差を使用していました。

小脇差

小脇差の長さは約40cm(1尺3寸)未満です。大きさとしては短刀と呼ばれる刀と近いので、同一と思われがちですが、大きな違いは脇差には鍔(つば)が付いており、短刀には鍔(つば)がないことです。

高価買取が狙える脇差にはどのような特徴がある?

次に、高価買取が狙える脇差の特徴を解説します。脇差は先にお伝えした通り、「大小二本差」として打刀とセットで使用されてきました。そのため有名な刀工が手掛けた脇差も多く存在します。高い脇差では、数十万円の値段が付くこともあるのです。

無銘の脇差(白鞘つき)1万円~3万円

無銘の脇差とは、刀自身に刀工の銘が彫られていない物になります。白鞘に納められていた脇差で、時代的に高額買取が期待されると思われがちですが、キズがあると無銘の場合はこの金額での買取となってしまいます。

無銘(刀台付き) 3万円~5万円

先と同じ無銘の脇差ですが、刀台が付いており脇差事態に目立ったキズなどがない場合は、セットでこのような価格で買取されることもあります。ただし、刀台だけの買取はされないようなので、あくまでも脇差とセットとなるので注意しましょう。

無銘の脇差 6万円~10万円

先と同じ無銘の脇差ですが、刃こぼれや錆、キズもなく、波紋が確認できて高い技術で作られたことがわかる一振りであれば、これだけの値段での買取となります。

金象嵌在銘(康光) 10万円~15万円

「康光」とは、室町時代初期に活躍した備前の鍛冶の中でも名工と呼ばれていた刀工です。この「康光」の銘が入った脇差ならば、この金額で買取されます。ただし、刃こぼれや錆がない状態であることが条件となります。

在銘(相州住綱廣) 15万円~20万円

「相州住綱廣」の銘が入った脇差です。相州住綱廣の特徴は刀身に不動明王が彫られている点です。刀剣類でこのような彫が施されるのは珍しいので高値での買取となります。ただし、刃こぼれや錆があると値段は下がりますのでご注意ください。

「銘あり・キズなし・波紋あり」が高価買取の条件

脇差は打刀と比較すれば買取金額は低くなってしまいます。しかし、銘が彫ってあり刃こぼれも小さな傷もなく、波紋もしっかり確認できる脇差であれば、高価買取されることとなります。有名な刀工が作った一振りなら、高価買取は間違いないでしょう。

 

今回は脇差とはどのような刀をいうのか、脇差が見つかった場合買取してもらえるのか、また高価買取は可能なのかなど、脇差について解説しました。刀という時点で現在では希少価値があり、何でも高価買取してもらえるようにイメージしてしまいますが、銘が入っていてキズもない状態でなければ、数十万円での買取は期待できません。とはいっても素人ではまったく判断できないので、脇差を見つけたら買取業者に見積もりを依頼してみるとよいでしょう。

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