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公開日:2019/08/01  

日本刀買取価格をあげるためにできること

引っ越しなどで家の片づけをしていたら、先祖が使っていた日本刀が出てきたということがあるかもしれません。

しかし、日本刀をどう処分していいのかわからない方も多いでしょう。

処分に困ったときは専門の業者に買取をお願いするのが一番ですが、売るときには高値で買取ってもらうコツがあります。

 

日本刀は劣化するので早めに売却しよう

日本刀は刀匠の手によって特別な方法で組み合わされ、鍛えられた鉄から作られています。しかし特別な方法だからと言って、素材が鉄の一種であることは変わらないのです。普段から使用されることなく、鞘におさまったままの状態であっても、鉄である以上どうしてもいずれは錆が出てきてしまいます。

始めのほうは霜が降りたようにうっすらと錆が付着した状態ですが、時間が経つとともにどんどん錆がひどくなっていき、最終的には刀身がボロボロになって朽ち果てるでしょう。 昔はこのような状態を赤鰯と呼んでいましたが、その由来は真っ赤に錆びてしまって使い物にならなくなった刀が、細身の鰯のように見えたからとされています。

赤鰯のように刀が錆びてしまえば、どれだけ名の通った刀匠が作っていても、その価値は大きく低下してしまいます。 先祖代々正しい手入れを続けていれば、錆びることなく切れ味を保てるのですが、通常刀に詳しくない人間が適切な方法で手入れをしてあげるのは難しいでしょう。

ですから少しでも売る気があるのならば、できる限り早く売ることをおすすめします。 早く売ればそれだけいい状態で査定してもらえますし、専門家に買取をしてもらえば適切な方法で手入れしてもらえます。もしも今ある刀がまだ錆付いていない状態なら、少しでも早く売ればそれだけ高値がつく可能性が高くなるでしょう。

 

売却を先へ延ばすなら手入れを欠かさないようにしよう

売却するのをもう少し先にしようと考えているなら、それまでにできることは何なのでしょうか。すばらしい刀を鑑賞したいからと思う方もいるでしょうが、その場合は必ず手入れを欠かさないようにしてあげることが大切です。

手入れに何よりも重要なのは、刀身が錆びないようにすることです。具体的には薄く油を塗ることで、刀身の酸化を防ぎます。まず柄を外して刀身のみにしてください。布などに染み込ませた油を薄く塗っていきます。布でなくても、ティッシュペーパーなどでも構いません。油を塗ったら鞘にしまうだけです。油も劣化しますので一度だけ塗ればよいわけではなく、数か月おきに油を拭き取ってまた新たに塗りなおす作業が必要になります。

刃物だからいいだろうと、刀を包丁のように砥石で研ぐことは厳禁です。非常に繊細な作業のため、専門家ならともかく素人がやると価値がなくなってしまいます。

自宅の刀に価値があるのかわからず、売却をためらっている方もいるかもしれません。そのようなときは、日本美術刀剣保存協会という団体がありますので、そこに鑑定を依頼して価格を知っておくと確実です。 買取りに出すわけではないので、公正な目で正確に判断してもらえます。しかし鑑定を依頼するといっても、数万円程度の費用がかかりますので、鑑定を依頼するかどうかは登録証の有無や内容で決めるようにするとよいでしょう。

 

登録証がなければ日本刀の売買はできない

専門業者に査定をしてもらうときは、鑑定書があると高値で売れる可能性が高まります。さらに日本刀を売却する場合、必ず銃砲刀剣類登録証という書類が必要です。これは日本刀一振りに対して絶対に付いている書類ですので、これがない場合は売買が不可で所持していること自体が違法となります。

もし登録証が見当たらなければ、すぐに警察で作成手続きをしてください。 申請をしても登録証が作れないケースも存在します。例えば軍用刀や模造刀、朽ち果ててしまった刀などです。このような場合は日本刀として認められないケースが多く、高値での売却はあきらめたほうがよいでしょう。

登録証がある場合は、刀の種類などが大まかに書かれています。もしお持ちの刀の刀身に作者名が刻まれていれば、登録証に名が記されていますので、高値で売れる可能性が高いといえます。銘文があり保存状態のよいものなら、一度鑑定に出してみるとよいかもしれません。

どんなにすばらしい刀でも、業者によっては買取金額を安くされる場合もあり、鑑定しておけば防ぐことができます。 買取を依頼する業者は、必ず日本刀専門の業者にお願いしましょう。古物商などでも買取は可能ですが、専門的な知識がないことが多いので、正確に査定をしてもらえるか不安があります。できれば1つの店舗だけではなく複数の店舗で査定してもらえば、納得のいく金額で買取ってもらえる業者に出会えるでしょう。

 

日本刀を高値で買取ってもらおうとすると、手入れや登録証が必要になったりと、すこし面倒くさいと思われるかもしれません。普段から手入れを欠かさず、状態がよい間に早めに売るというコツをしっかりとおさえておけば、納得できる価格で売れる可能性が高くなるでしょう。

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