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公開日:2018/08/01  

日本刀・刀剣の錆の落とし方は?

日本刀・刀剣の錆の落とし方は?

日本刀や刀剣が錆びてしまった時には自分でも錆落としができるのでしょうか
どの程度までなら素人でも試してみて良いのかは理解しておきましょう。
やり過ぎて台無しにしてしまうリスクもあるので、困ったときには職人に任せた方が無難です。
また、錆落としをするにあたって知っておきたいポイントも押さえておきましょう。

 

錆落としを始める前に気をつけておきたいこと

日本刀や刀剣は放置しておくとだんだんと錆びてきてしまいます。
錆びてしまうとさらに錆が広がってしまいやすいため、できるだけ早い段階で取り除くことが重要です。
そのときに考えておきたいのが錆びてきてしまう原因で、せっかく錆を落としてもまたすぐに錆びてきてしまっては大変でしょう。

〇鉄の特徴を知る
日本刀や刀剣は鋼を素材として作られていますが、基本的には鉄そのものです。
・鉄は酸素に触れていると自然に酸化されていってしまう性質を持っています。
・特に水分があると錆が進行しやすくなってしまうのが特徴です。
・また、手垢などが付着しても錆びやすくなってしまう性質があります。
そのため、日本刀や刀剣の錆を防ぐためにはできるだけ酸素に刀身が直接触れないようにすることが必須で、さらに水で濡らしてしまったり、手で直接触れたりしないようにすることが肝心です。
この目的で通常は日本刀や刀剣の手入れを定期的に行います
表面に薄く油を敷いた状態にしておくことによって水が弾かれるようになり、酸素の浸透も遅くなるからです。
また、手で触ってしまったときにも直接手垢などが付着しにくくなります。

〇手入れ方法
①まずは塗ってある油を拭き取り、ゴミや汚れを一通り拭い取った後で新しい油を薄く塗るというのが基本です。
この手入れを怠らないようにすると錆取りをした意義を見出だせるようになります。

 

素人でもやっても大丈夫な錆の取り方

錆は軽微なものであれば実は日常的な手入れをするだけで取り除くことができます。
油を拭き取った後、汚れを取り除くときに打ち粉をするのが基本です。
この打ち粉を打って少し強めに拭く程度で多少の錆であればきれいになります。
特に白錆については打ち粉で取り除けることが多いので、二回か三回程度は試してみると良いでしょう。
ただし、強くこすりすぎると傷がついてしまう可能性があるので気をつけなければなりません。
・また、打ち粉の種類によっても効果が異なるため、品質の高そうなものを選んで使うのが賢明です。
それでも落ちないときにはメタルクリーナーを使って落とすのが効果的でしょう。
赤錆には特に有効な方法で、綿に付けて軽くこするだけで落とすことができます。
布に染み込ませるほどの必要はなく、綿棒などを使って少しこするだけで十分です。
逆に布などを使ってしまうと強くこすりすぎてしまって状態が悪化してしまうリスクがあります。
・また、メタルクリーナーにも様々な種類がありますが、研磨剤が入っているものは避けなければなりません
刃に傷がついてしまうリスクが高いからです。
これでも対応できない錆については素人が対処しようとすると刀身を傷つけてしまうことになりかねないので職人に依頼して錆落としをしてもらった方が安心でしょう。
ただし、本格的な錆取りを依頼すると数万円から十数万円もかかることが多いので、本当に依頼する必要があるのかどうかはよく考えるのが大切です。
錆をきれいに全て落としてしまうと再発しにくくなるので、これからもずっと所持していたいというときには依頼するのが賢明です。
しかし、買取に出そうとしているときには無駄に費用がかかってしまうだけになるかもしれないので注意しなければなりません。
 

 

錆を取ると買取の価格も高くなる

錆取りをするかどうかで悩んだときには買取を考えている場合もあります。
少しでも錆を落としておいた方が高く売れる可能性が高いため、問題を引き起こさない範囲で錆取りをしておくのが懸命でしょう。
しかし、やり過ぎて傷をつけてしまうと逆に買取価格が下がるリスクもあります。
日常的に行える白錆の除去や、赤錆が発生したとき用のメタルクリーナーでの手入れ程度にしておくのが無難です。
それだけでも見た目が大きく改善されるので査定価格が上がることはよくあります。
日常的に手入れをしていれば錆が進行してしまうリスクも低く、長年持っていても価値を保ったままにできるでしょう。
売りたいと思ったときのことも考えて錆は早期に取り除くようにするのが大切です。

〇まとめ
日本刀や刀剣は鉄でできているので酸素に触れれば自然に酸化されて錆ができてきます。
打ち粉をして拭き取る方法や、メタルクリーナーを使う方法で少しの錆ならきれいに取り除けますが、それでもだめな錆は素人が取り除こうとすると傷つけてしまうリスクがあるので注意しましょう。
職人に依頼すると数万円程度はかかってしまうことが多いので、そうならないように手入れをすることが肝心です。
買取価格にも大きな影響を与える部分なので、日本刀や刀剣を手に入れたときから日常的に手入れをして錆を取り除いておくことが大切でしょう。

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