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公開日:2018/06/01  

日本刀の処分に必要な費用

日本刀の処分に必要な費用

蔵や地面のなかから日本刀が出てきた、

長年死蔵してたけど持ちきれなくなった、

遺産で受け継いだけど扱いに困ってる……

さまざまな事情で、日本刀をどうにかして処分したい、ということになった場合、なにをどうしていいのかわからず困る人は多いはずです。
日本刀の処分に必要な知識をまとめました。

日本刀を処分するのはなかなか大変

日本刀を手放したいときのルートは大きく分けると二種類。
捨てるか、売るかです。
捨てるといっても、ゴミ捨て場にぽんと捨てるわけにはいきません。
少しばかり手間がかかる手続きと、場合によっては多少の費用も必要です。
また、売る場合には業者に連絡し査定と交渉をしなくてはなりません。

日本刀は、処分しようと思ったらすぐ処分できるようなものではありません。
それなりの時間と手間がかかることをあらかじめ覚悟しておきましょう。

日本刀にはなにをするにも登録証が必要

まずは日本刀を扱ううえで基本中の基本になるのが「銃砲刀剣類登録証」です。
日本刀は完全な登録制となっていて登録証がなくてはなにもできません。
この書類が付属していないと、日本刀を所持しているだけで違法になります。
そして捨てることもできないのです。

もし日本刀をどこかで見つけたとすると、登録証がない場合が多いと考えられます。
そういう場合は、まず警察に連絡し登録証を作ってもらいます
警察の手配で後日に登録審査会というものが開かれ、そこに刀と一振り6000円の登録料を持って参加しなくてはいけません
日本刀の処分にかかる費用というのは、この登録料です。
登録料を支払う必要がない、つまり登録証をあらかじめ持っている場合は、日本刀の処分に費用はかかりません。

審査会でどんな刀か審査を受けて、ようやく登録証が発行されるわけですが、登録証を作ると、そのとき警察で「このまま廃棄もできますよ」といわれます。
うなずくと警察のほうで刀を引き取り、そのまま処分してくれます。
ですが、お金と手間をかけて登録した瞬間に捨てるというのはどうにも馬鹿馬鹿しい話ではあります。

登録証があれば警察に持っていくだけ

お持ちの日本刀にすでに登録証がついている場合は、所持していても違法ではありませんし廃棄も比較的簡単です。
警察に連絡して刀を持っていき、いくつか書類を書いてあとの処分はおまかせすればいいのです。

間違えてもやってはいけないのは、ゴミ捨て場に日本刀を捨てることです。
誰かに拾われたりしたらどんな事故につながるかわかりませんし、警察からも厳しく注意されます。
そういうことがないよう日本刀には登録制度があるのですから、捨てる場合は必ず警察に処分を任せましょう。

捨ててしまえば美術品としての日本刀は失われる

警察に委ねて捨ててもらうというのは、場合によっては少し手間がかかるとはいえ手離れのいい処分方法ではあります。
ですが、警察に任せた段階で、その日本刀の持っていた、刀ならではの価値というものは完全に失われます。
警察は「これはいい刀だから取っておこう」なんてことは、当たり前ですがいっさいやりません。

それはやはり、少しもったいないことではないでしょうか。
手間をかけたのに、あなたの手元にも何も残りません。
また、日本刀というのは刀匠が手間と情熱を注ぎ込んで作り上げたものです。
出来映えにはいろいろあれど、鉄くずにしてしまうよりは、なるべく刀の形を保ったまま世の中に残しておくほうがよいのではないでしょうか。

売るならばよい刀剣業者を選ぶこと

というわけで、警察にまかせて捨てるぐらいなら、業者に買い取ってもらうほうをおすすめしたいと思います。
ただ、日本刀の場合は、町でよく見かける総合リサイクルチェーンや、美術商や骨董屋さんに持ち込んでもあまりいい結果は得られません。
日本刀の専門家でなくては、目利きが全くできないからです。

あなたの持っている刀は数百万円はする名刀かもしれませんし、鋳潰して素材に戻すしかないダメな刀かもしれません。
それは素人には判断がつかないものと思ったほうがいいでしょう。
ですから、日本刀を売りたいのならば専門の刀剣業者を探すことです。

さいわいいまはネットがあり、あなたの家の近くで営業している刀剣業者は探せば必ず見つかります。
ただ、刀剣業者がみんなまっとうな商売をする正直な業者とは限りません。
刀剣業の人たちは自社サイトやブログをやっている人が多く、そこで刀にかかわる自分のポリシーや経験談などを語っている人がたくさんいます。
そういったテキストを読んで、また口コミなども調べて、信頼できる業者さんかどうかを判断しましょう。

日本刀を処分するなら捨てるより売れ

いずれにせよ日本刀を手放すのにはそれなりの手間がかかります。
どうせ手間がかかるなら、ただ捨てるよりは、売って少しでもお金にかえたほうがよいのではないでしょうか。
もし信頼できる業者さんとその中で出会えたなら、それはあなたの人生を少しだけ豊かにしてくれるでしょう。

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