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公開日:2021/06/01  

「国宝」「重要文化財」に指定された日本刀は高く買い取ってもらえる!


国宝や重要文化財に指定された日本刀は、高く買い取ってもらえます。日本刀は美術品としても高い人気を誇り、また文化財に指定されることもあるのです。日本刀の売却を視野に入れている人もいるでしょう。この記事では、国宝や重要文化財として指定される基準を解説します。また、国宝、重要文化財に指定されている日本刀も紹介しましょう。

重要文化財とは

重要文化財とは、文化財保護法に定められている有形文化財のうち、とくに価値が高いものと日本国政府(文部科学大臣)が指定した文化財です。文化財には次の6つの種類があり、基準とあわせて紹介しましょう。

・有形文化財
造物や彫刻、工芸品、書跡、典籍、歴史資料、古文書、考古資料、などの有形の文化的所産。

・無形文化財
音楽や工芸技術、演劇などの無形の文化的所産。この技術を保持している人を人間国宝と呼びます。

・文化的景観
人びとの生活や生業、各地域の風土によって形成された景観地で、国民の生活や生業を理解していくうえで欠かせないもの。

・民俗文化財
衣食住や生業、民俗芸能、民族技術に加え、それらに使用される家具や衣服、家屋など、無形、有形の伝承で人々の生活の遷移を示すもの。

・伝統的建造物群
門前町や城下町、宿場町など全国各地の残っている歴史的な町並みや集落のこと。

・記念物
貝塚や城跡旧宅等の遺跡史跡などで学術上価値が高いもの。庭園や山岳等の名勝地で歴史上や学術上価値がたかいもの。植物や動物、地質鉱物で学術上価値の高いもの。

重要文化財に指定された建物などに修繕が必要となった際は、一定の補助金が支給される制度があります。しかし一方で、文化財としての価値を損ねないように保存する義務も課せられるのです。

重要文化財の日本刀

それではここからは、重要文化財に指定されている日本刀を紹介します。

1つめは、数珠丸恒次(じゅずまるつねつぐ)です。数珠丸恒次は、鎌倉時代に青江恒次(あおえつねつぐ)の手で作られたとされています。天下五剣と称されている刀のうちのひとつであり、刀剣種別は太刀、刃長は82.1センチメートル、反りは3.0センチメートルに及ぶのです。数珠丸恒次は、元来は日蓮が所有していた守り刀とされています。入山する際に護身用として贈呈されたもので、日蓮が柄に数珠を巻いて帯刀していたため、数珠丸と名付けられました。現在は、兵庫県の本興寺に収蔵されています。

2つ目は景光(かげみつ)です。景光は、鎌倉時代に長船景光(おさふねかげみつ)によって作られました。刀剣種別は太刀、長さは75.8センチメートル、反りは1.8センチメートルであり、小板目肌の点や片落ち互の目の刃文が特徴です。

国宝とは

国宝とは重要文化財のうち、世界的見地からも価値のある国民の宝であると国(文部科学大臣)が指定した文化財のことです。国宝の定義は1950年に文化財保護法が施行されたと同時に、それ以前に指していたものとは異なっているため注意しましょう。文化財保護法施行以前は国宝と重要文化財の区別はなく、すべてを国宝と称していました。現在は文化財保護法施行以前に指定された国宝を旧国宝と称し、文化財保護法施行後に指定された国宝を新国宝と称して区別しています。

国宝の日本刀

それではここからは、国宝に指定されている日本刀を紹介します。

1つめは三日月宗近(みかづきむねちか)で、平安時代に三条宗近によって作られたとされる刀です。天下五剣と称されている刀のうちのひとつであり、その中でも最も美しい刀と称されていました。刀剣種別は太刀、刃長は約80センチメートル、幅は細め、反りが高いのが特徴です。三日月宗近の名の由来は、刀身に三日月形の打ちのけが多く見られることによるものとされています。室町時代から江戸時代まで数多い有力者たちの手を経て、現在は東京国立博物館に収蔵されているようです。

2つめは大典太(おおでんだ)です。大典太は平安時代に三池典太光世(みいけてんたみつよ)によって作られたとされる刀です。こちらも天下五剣と称されている刀のうちのひとつであり、刀剣種別は太刀、刃長は約65センチメートル、先身幅は2.4センチメートル、元幅は3.5センチメートル、反りは2.7センチメートルとなっています。この時代の太刀と比べると身幅が広く、刀身長が短いのが特徴です。

3つ目の紹介は童子切(どうじぎり)で、平安時代に安綱によって作られたとされています。こちらも天下五剣と称されている刀のうちのひとつであり、刀剣種別は太刀、刃長は約80センチメートル、反りは2.7センチメートルです。豊臣秀吉や徳川家康などの武将が所持した後、津山藩の松平家に伝わったとされています。

 

文化財に指定されている日本刀について解説しました。日本刀の買い取りを希望している人は、業者に引き取ってもらうのが一般的でしょう。しかし、文化財に指定されているものを買い取ってもらう場合は、文化庁に届けを出す必要があります。しかし、あくまでもこの手続が必要なのは有償の場合であって、寄付などの無償の場合は必要ありません。買い取ってもらう人は忘れずに手続きをしてくださいね。

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