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公開日:2020/06/15  

日本刀の手入れはどこに頼めばいいの?

自分の趣味で、あるいは先祖代々受け継いだものとして「日本刀」を所有している人もいることでしょう。日本刀は美しさを保つためにはメンテナンスが重要であり、自分ではなかなかむずかしいものです。そこで手入れを依頼するならどこに頼めばいいのか、依頼の流れなどについても見ていきましょう。

自分でできなくはないがプロの力を借りるのが一番

日本刀を所有している人のなかには、お手入れ方法はある程度知っていて自分でメンテナンスをしているという人もいることでしょう。刀をメンテナンスする目的のひとつには、美しさを維持するという点があります。

研磨することで切れ味を良くすることにもつながりますが、現代、刀の収集目的は観賞が主体となるため、多くはその輝きやツヤなどの見た目を良くすることが目的だといえるでしょう。

この刀のメンテナンス、自分でおこなうことは不可能ではないのですが、知識や技術を要するのは確かです。例えば、磨くときの角度は正しい方法でおこなわないと刃が丸くなることがありますし、腕の動きも肘を軸に動かさないと逆に刀をいためることにもつながります。

したがって、一番よいのはやはり専門の業者に頼むことで、大切な刀を傷つけたりしないためにもプロの技を使うことで長持ちさせることが可能になります。かつて、刀を武器として用いていた時代は、刃そのものもいたみやすいため、頻繁に手入れをすることが必要でした。

一方の、美を保つためにおこなわれる現代のメンテナンスという観点からいうと、一番劣化の原因となるのが経年によるものです。新しいときは新品特有の美しい輝きがあるのですが、保管しているだけでもその輝きは徐々におとろえていきます。

依頼する先は研磨専門業者が一般的

よほどその知識や技術に精通していないとメンテナンスがむずかしいとされる日本刀、お手入れを依頼するなら専門業者にという話は前述したとおりですが、どういうところで引き受けてくれるかというと、「研磨専門業者」に頼むのが一般的です。業者にまかせることで安全で安心してメンテナンスをしてもらうことができます。

専門知識を元に日々メンテナンス作業をおこなっているため、仕上がりは期待以上のことが多いですし、場合によっては新品のときのような輝きが戻ることもあります。費用は刀のタイプや研磨の種類により異なりますが、大きいほど高いというわけではなくサイズの小さい短刀のほうが費用はかかる場合がほとんどです。逆に、大刀なら寸5,000円程度から依頼することができます。

依頼する流れはインターネットなどで業者をピックアップしたら、電話やメールなどでメンテナンスしたい刀の情報を伝えます。そこで適した研磨方法などが提案され見積り額が提示されますので、納得したら正式にお願いする形となります。

店舗に持ち込めなくても配送による依頼もできるところが多いですので、その際の送料負担などは事前に確認しておきましょう。大切な刀を預けていると心配だという人は、作業の進捗を画像添付のメールで報告してくれるところもありますので、そういう業者を選ぶと良いでしょう。

もし買取店などへの売却を考えたら必要なものとは

大切に保管してきた日本刀、諸事情で売却を検討することもあるかもしれません。その際にも良く研磨されてツヤ・輝きがある状態を保っておくことで、より高値で手放すことができます。買取店などに持ち込む前には、その刀がどれくらいの価値があるか・売ることができるのかは確認する必要があり、それにはいくつかのポイントがあります。

まず一番大切なポイントは「登録証の有無」です。正式には「銃砲刀剣類登録証」といって、これは美術品として価値がある刀剣を所持するには必要なものであり、刀とともに保管することが法によって定められています。

この登録証がないと売却することはもちろん不可能ですし、それ以前に日本刀を所持すること自体、法律違反となってしまいます。ただ、先祖から受け継いだものなどは登録証がないという場合もあります。そういう場合は、新規発行や再交付が申請できますので手続きのうえ取得してください。

次に「鑑定書」があるかどうかも大切です。鑑定書で信頼性が高いのが「公益財団法人日本美術刀剣保存協会」が発行しているもので、この協会の鑑定書があれば刀の価値が認められやすくなります。

鑑定書の内容は、品質や製造された時代などを元に「保存」「特別保存」「重要」「特別重要」という順にランク付けがされます。もっとも高いランクが「特別重要」で、これに該当すればかなり良い条件で買い取ってもらうことができるでしょう。

 

日本刀の価値はその美しさを保つことでさらに高めることができます。自分で手入れがむずかしい場合にメンテナンスを依頼するには研磨専門業者に頼むのが一般的で、刀の大きさや必要な研磨方法などで費用も異なってきます。

また、買取店などへの売却を考えた場合にも、手入れが行き届いたものほど価値が高くより高値で売れる可能性もあります。ただし売却する際には必要な書類がありますので、あらかじめ準備しておくと良いでしょう。

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